何故か交渉。
取り敢えず、おじさんにシリアスの背部にハードポイントを増設して貰って、テールに炸薬中型、背部に小型パルス二門って所か。余裕があったらアームも格闘用の物に換装しよう。作業用だと出せるパワーが低いもんな。
炸薬中型はなるべく良い物、だけど思いっきり安い物を探そう。炸薬武装の威力が弾薬依存だから、武器本体はそこそこで良い。
でも背部用の小型パルス兵器は可能な限り良い物を選びたい。パルス兵器は炸薬武装と逆で、威力が本体依存だ。パルスで弾丸を飛ばす訳だから、パルスシステムがショボイと威力もショボイ。
「…………背面ハードポイント増設って幾らかかるのかな」
『………………コンシールド』
「ああああ、そっか普通のハードポイントを増設するとコンシールド加工が面倒に…………、でも今はコンシールドとかやってられないし、ぬぅぅう、やっぱり小型はアームに付けるべき……?」
「まぁ、値段的にはその方が良いかもな。背中にハードポイント作って小型積んで、アームも格闘用に変えるなら、最初から射撃武器内蔵型の格闘用アーム買っちまえば一発だ」
僕がコンシールドを忘れてたからシリアスがボソッと呟いて、僕の立てかけの計画は一旦崩れた。
うん、テールに中型炸薬、それでアームに射撃兼用の格闘アーム! これだ!
『ラディア、予算はちゃんと三○○万で考えるべき。ラディアだけのお金で終わらせ様とは、しなくて良い』
「…………プレゼントしたいんだけど?」
『今、無理をする必要が無い。お互いに、安定してから、相手を想って送り合う方が、効率的かつ安全。お互いを喜ばそうと無茶をして、お互いが危険な目に遭うのは本末転倒。シリアスは、その気持ちだけでも充分嬉しい』
「出来た彼女な件について」
「良妻か?」
「僕のシリアスが尊い…………」
そんな訳で、いきなり
「…………この計画なら、最初の計画通り七○万のコックピット行けるのでは?」
『否定。ダメ。三○万まで』
「でも! 足りるよっ!?」
『ダメ。浮いた分はアームのランクを上げるべき。パルス兵器は威力が武器依存』
「せ、せめて五○万!」
『拒否。許しても四○万』
「じゃぁ、四五万……!」
『…………妥協。それ以上は一シギルの予算オーバーも認められない。そして、パルス兵器は充分に高品質な武装を選ぶ事』
「わかった!」
早速端末でカスタム計画だ。
デザリアの尻尾ってニードルカノンって言う作業用パイルドライバーで何かを
デザリアは地味に人気がある機種らしく、カスタムパーツは割りと豊富。中には尻尾も含めてデザインされてる武装もあるので、それから探す。
すると四○万シギルで良い感じの炸薬砲テールを発見。この時点で計一二○万。予算が残り一八○万シギル。そこにコックピットに注ぎ込む予定の四五万シギルを引くと、アームパーツに使えるのは一三五万シギルだ。
一応、シリアスの端末とか服とか銃とか医療キットとか、あとレンタビークル代とかに使ったので、実のところ所持金は三○○万切ってるんだけど、アームパーツを一二○万程度で考えれば余裕がある。
シリアスをおじさんにカスタムして貰ってる間の生活費も必要なので、完全にギリッギリまで使い切るのはダメだ。死んでしまう。
「…………このアーム良くない? ハサミの外側に小型パルスライフルが付いてて、ハサミの内側には小型パイルバンカーまで付いてる。挟んだらパイルバンカーでガンガン刺せる」
『……良い品だと判断。シリアスもこれを選ぶ』
「基本で九○万。パルスライフルとパイルバンカーのグレード別オプションで更に…………」
「おい坊主、弾薬買う費用も忘れるなよ? 武装買って弾薬買えないっての、初心者傭兵が良くやるミスだからな」
「確かに! 弾薬費残すの考えて無かった!」
『し、シリアスは覚えてた。ちゃんと指摘するつもりだった』
ふふ、慌てるシリアスが可愛い。
ほんと可愛い。ちょっと抜けてるところまであるなんて、逆に完璧じゃないか。何処まで可愛ければ済むんだ僕のお嫁さんは。無敵か?
「弾薬費ってどれくらい確保しておけば……?」
「小型パルスなら一発八○○シギルくらいだったか? 中型炸薬弾は弾頭次第だ。最安で四○○シギルか。弾薬費の確保は武装の装填数で考えるのが一般的だな。初仕事の時は仕方ないが、慣れて来たら総装弾数丸一回分は残して置くのが常識だ。そうすれば仕事トチってももう一回は完全武装で仕事出来るからな」
中型弾頭で小型パルス弾の半分ってやっす。でも最安って事は、中型兵器らしい威力を出したいなら相応の値段のを買えって事だね。
テールは装填数が十五と少なく、やはり炸薬の分スペースを食うデメリットが効いている。
アームのパルスライフルはグレードによっても変わるけど、一二○万で買うとして片方で八○発。左右合わせて一六○発装填可能。炸薬も薬莢も無く弾丸のみで小型だから沢山装填出来るね。
「八○○シギルの弾を一六○発で、一二八○○○シギルだね。ギリッギリセーフ」
『一発で一○○○シギル程度の中型炸薬強装弾を十五発で、一五○○○シギル。パルス弾と合わせて計一四三○○○シギル』
予算が完全にギリッギリだった。
『ラディア、コックピット予算を削って生活費に充てるべき』
「やだー! 普通に生活する分には二○○○シギルもあったら余裕で一ヶ月過ごせるんだから大丈夫だよ! 今までもっと酷い生活してたんだし!」
シリアスの換装が一ヶ月もかかるとは思えないし、装備換装したら速攻でお金稼げば良いのだ!
「…………いや、別にコックピットカスタマイズを少しだけ待てば良いだけじゃねぇのか? 二、三回でも仕事すりゃぁ余裕で生活水準戻せるだろ。それからコックピット弄れば良いじゃねぇか」
「やだー! 待てない!」
『…………カルボルトに協力要請。ラディアの説得を手伝って欲しい』
「あんま期待するなよ?」
みんながニコニコとオスシを食べてる間、僕はゴネにゴネて、むしろシリアスから妥協案を引き出した。
ガーランドの警戒領域でフル武装のフル弾薬が早々必要になるとは思えないので、弾薬の方を削って生活費にしよう。
テールには一○発で良いし、アームも五○発ずつくらいで良くない?
アームの格闘機能だって有るんだし、むしろ正しく稼ぐには弾薬費は抑える努力をするべきなはず!
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