第17話 たぶん、きっと。
何もかもが悪い方へ転がり出した日
見上げた空がやけに青くて
無性に腹立たしかったのを覚えている
吹き抜けていく風も
聞こえる公園の喧騒も
何もかもが色褪せていたようなあの頃
今、美しく澄んだ空を見上げて
ああキレイだ、と感じることができるから
あの泥にまみれたような日々も
悪くはなかったのだと思えるんだ。
たぶん、きっと。
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