第12話 雨音は僕の夢を殺す
雨の音で目が覚めた
真夜中の2時45分
いつもなら響いているだろう
規則的な時計の音も
轟音に掻き消されている
さっきまで見ていたはずの
生まれたてのやわらかな夢は
跡形もなく僕の視界から消え
残るのは味気ない現実と
膝を抱えて顔を伏せる
深い青に包まれた僕の姿
雨音は僕の夢を殺す
理不尽な死に涙を流しても
そこはかとなく虚しいだけ
雨音は僕の夢を殺す
それでもどうしようもない僕は
下手くそに笑ってこの夜をやり過ごす
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