クボタさんの魔物図鑑 その91

No.113 プリズマ

不定形魔石類イワスイボ科


体長1.7〜1.8m

体重500〜650kg


能力値(野生下での平均値)

『力』180〜200

『魔力』約3000

『機動力』120〜130


討伐依頼受諾可能最低ランク

D


・他国の海に生息。ロシバ地方の水深のある場所にも生息しているらしい。

・例の姉ちゃんが薦めてくれた本により存在を知った。これもまた食事中に分かった事なのだが、この姉ちゃんは書店員でもあり、恋のキューピッド(まだ〝仮〟ではある)という裏の顔も持っていたようだ。この子の兄ちゃんと、彼の今恋している女性を引き合わせた人物は、何を隠そうこの子なのだから。(結果的に引き合わせる事となった。だけみたいだがな。)


七色の体を持つ岩みたいなクラゲ……ではなく、クラゲみたいな岩。それがこの魔物、プリズマだ。


餌となる物は同じく岩……である可能性が高いのだが、何故かコイツらは皆水中で生活しているためその入手経路(?)がよく分かっておらず、そのせいでこれを今明言する事は出来ない。


ただし、コイツらはまともな攻撃手段が少なく、移動も遅いため水中で暮らしている事自体は理に適っていると言えるだろう。もしかすると海底の岩でも齧って生活しているのかもしれない。


しかし、だからと言って安易に近付いてはならない。コイツらは数値でも分かる通り、自らが海底へと沈んでしまわぬよう、その重量ある肉体を水中に浮かせていられるだけの高い魔力を有しているのだ。


それをもし攻撃に使われたとすれば最悪の場合……とにかく、もう一度言うがコイツは安易に近付いてはならない魔物なのである。


『そんなに強い魔物だったのか……怖い!』


と思った方も安心だ。

コイツは水中にいたとしても体表が水に浮いた油のようにテカテカとした輝きを発するのでどこにいるのかなんてすぐに分かるからな。


そしてこれは余談なのだが、最近ロシバ地方にいるプリズマが※『アクアゴーレム』を捕食している姿が確認されたらしい。


これで少なくとも、我が国にいる奴らの食料の謎は判明したワケだな。他国にいるプリズマの方は、依然として不明だが……






注釈


※ アクアゴーレム 『クボタさんの魔物図鑑 その75』にて紹介

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