遅刻魔
―
「スミマセン遅刻しました。」
「次から気をつけるように。」
数学の先生は最早諦めた様子。ため息を付きながらしゃべるところを見ると嫌でもわかる。
僕は申し訳ないな……と思いながら席に付き、机の上に乗っている書類をファイルの中へと仕舞う。
「おはようさん。病院のベットで寝た感想は」
「寝たくて寝たわけじゃない。とても寝心地が良かったけど自室の方が良かった。」
「寝心地良かったのか。それは自分も試しておかないといけないな。」
「ワザと怪我しなくていい。そのまま健康でいるほうがいいよ。」
病院のベットで寝たのが羨ましかったのか唯一の親友である
―――――――――――――――――――――――
ここで余談だがこの僕、弥登は学校で遅刻魔と呼ばれている。
それもそのはず、この星晶高校はそれなりに平均値が高く努力しないと入れない場所だ。そんな高校に遅刻が多いやつがいると噂になると考えてみよう。そりゃ広がるね。
そんな恥みたいな自分がいる学校にも完璧な人がいる。それが
「何いってんのお前。」
おっと、心の声が聞こえてたらしい。放課後の中ジト目を向けてくる達也を受け流しながら質問をする。
「達也。そんな僕が美少女がストーカーに困ってることを知ってたらどうする?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます