怪盗キス魔~異世界にて見参!!~
カイワタル
第1話 異世界転生とファーストキス
目が覚さめた。
今日も明かりをつけたまま寝ていたらしい。
今何時かな。。。8時10分....遅刻だな。
どうせ遅刻ならゆっくり学校に向かおう。
昨日も遅くまでアニメを見ていたせいか登校中も睡魔に襲われる。
遅刻するのはしょうがないとしてクラスに入る時が一番つらいんだよな。
ま、時間的にちょうど一限目の授業が終わったころだし思い切って開けてみますか。
ガラッ...
みんなの目線がつらい。はやく席に座ろう。
「大河くん、おはよ~。あんまり遅刻しちゃだめだよ~」
「ごめん、寝坊した」
冬森さやか、学校イチの美少女と言われていて、性格も穏やか、誰にでも優しいという人気者だ。とりあえず相槌はしたけど隠キャ俺にもよく話しかけてくるお人良しだ。
「さやか、そんなやつ気にしなくていい」
はい、絶対登場してくると思ってました。
このイケメンは黒銀かずや。成績優秀、運動神経抜群ときた。
たしかに、俺なりに自覚はしているが「「そんなやつ」」なんて言われる筋合いはない。
「だってこういうのはちゃんとい言わないとだめでしょ?」
「さやかは優しいな。でもそんなやつほっとけばいい。ほら授業が始まるぞ」
さすがにイラッときたがこんなところいで怒る気力はないな。
ってかはやく席に座らせろ。
その時、俺はクラスの異変に気付いた
「ねぇ、なんか下光ってない?」
そう聞こえたときには、すでにクラス一体が光に包まれたいた。
ここはどこだろう。あたり一面黒いし何が起きてるんだ?
「ッ!?だれだ!?」
目の前には人型の白い光が立っていた。
「いきなりですまないけど、時間がないから単刀直入に言うね。私のかわりに世界を救ってほしい!!」
急にしゃべってきた。どういうことだ?
さっきの光。そして得体のしれない変なやつが言う世界....。
「もしかしてこれから異世界に行くのか?」
「そうだよ〜」
やっぱりか。こういう展開はお決まりだからな。世界を救ってくれってことは魔王にでも支配されてんのかな。
「今から君たちが行く世界は、魔王によって支配されてる」
「「君たち」」ってことは、やっぱりクラスの連中も一緒なのか。
「そして、君たちが召喚される国はその魔王軍と協力関係にあるんだよ」
...は?
「じゃあ、なんで俺たちを召喚する必要がある?そんなことしても何も得はないだろ」
「それは、他の国が勇者たちを召喚する前に、自分の国で一気に召喚し殺すつもりだからじゃないかな。」
なるほど。たしかに、勇者が力をつける前に始末しちゃえば楽だもんな。
「ところでこの話は、他のみんなにも聞かされてるのか?」
「いや、この話をしているのは君だけだ」
「なんで俺だけなんだよ。他の連中にも言ったほうがいいだろ」
「それは、君に私の能力引き継いでほしいと思ったからだ」
能力....やっぱりこれから行く異世界にもスキルや魔法が使えるということか。
「私の役職は【怪盗】、能力は【譲渡・奪取】だ。この世界では選ばれた者に役職や能力が配られる。もちろん、勇者には必ず与えられるよ」
「その中でもこの能力は特殊で、他の者を殺めることにより、能力を奪うことができる。また、接吻(せっぷん)によってもスキルを渡したり奪ったりできる。」
なにそれめちゃくちゃチートじゃないか。
.........ん?今、接吻っていった?接吻ってキスのことだよな。
「時間がない。今から君に私の持っている全ての能力を君に渡す」
「ちょっと待て!能力を渡すってことはもしかしてするのか....?」
「そういうことだね」
「やだわ!こんな得体のしれないやつとキスするなんて!」
「安心しろ、私も初めてだ」
「安心できるか!ってか、なんで初めてなんだよ!おかしいだろ?!この能力で!」
「はやくしろ」
え!?体が引き込まれて......
「ブチュッ!?」
................
「では、幸運を祈ってる」
俺のファーストキスが....
また光に包まれる。なにがあったかなんて思い出したくもない。
今度はなんだか騒がしい。
どうやら、ここは王城の広間のようだ。クラスメイトのみんなもここに召喚されたようだな。
「勇者様、ようこそこの世界にお越しくださいました。」
ステージの上に王女らしき人がきた。こいつらが俺ら殺そうとしてるのか。
ぜってぇに暴いてやる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます