第11話
話を聞いた。大蛇が現れたのが、数年前。近くの村で暴れ、全滅させた。そしてこの村にも。
母親「バファリ王国の討伐隊も出してもらったのよ。でも、ほぼ全滅。それ以来、見て見ぬ振り」
村人「バファリ王国の国王も、この村がなくなっても、痛くもかゆくもないのだろう」
勇者が、深いため息をついた。そこに、村長が現れた。自然と、戦士達が集まる。
村長「では説明します。今日の夜に大蛇が出ます。この先の森で、おびき出します」
村長はその後、作戦を話した。
その日の夜。村人達は、樽を運搬車に乗せ、森の中へと入っていった。
森の中を抜けると、満月が見えた。そこは広場になっていた。
村人は、一つの樽を置いていく。
ズルリズルリ……
反対側から、地べたを這う音が聞こえた。
カァァァァァァ
村人「ひ、ひぃ!」
村人達は運搬車を放置して、逃げていった。
ズルリズルリ……
月に照らされ現れたのは、胴体は一つ、頭は三つに分かれている、大蛇だった。
大蛇はゆっくりと、首を大きく上げる。そして一気に、樽に突っ込んだ。
粉々になった樽から、白い煙が出てきた。
大蛇の瞼が閉じ、頭が地面に落ちていった。
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