第228話 2024春クール番組の感想(6)

●【神之塔】


 ⒋話を視聴。

 塔の頂上を目指して、3人1組のチーム戦をする。

 ここに来て、つまらなくなった。


 1話は、そこそこ面白かったのだが……

 絵は嫌いじゃないが、もう少しブラッシュアップしても良いかも。

 キャラデザの古臭さが気になり始めた。


 モブ顔のジャージ男は要らん。

 『幽遊白書』の桑原ポジっぽいが、ここまでウルサイだけ。

 女心をくすぐる特徴を入れれば、化けた気がする。

 


●【SYNDUALITY Noir】


 ⒋話を視聴。

 3話は見忘れた。


 冒険者ドリフターの同業者の女性クラウディアさんが登場。

 胸ボン!で峰不二子っぽいと思ったら、本当にそうだった。

 カナタに石?の発掘の手伝いをさせ、報酬は渡さずにトンズラ。

 不二子のオマージユキャラなのか?


 この辺は、まだキャラ紹介編だろう。

 燃えるのは終盤だ。



●【大河ドラマ・光る君へ】


 17話を視聴。

 今回は面白かった!

 ヘタレ道長とまひろ(紫式部)の密会シーンが無かったせいだろうか。


 中宮定子の局に、病で乱心した父の藤原道隆が現れる。

 異変を察した清少納言は、二人の女房に目で合図し、三人でそれぞれ御簾を降ろして、外から見えぬようにする。

 三人の揃った所作と後姿が美しかった。

 これだよ!

 私が求めていた映像はこれだ!

 やっと、私の見たかった清少納言が現れた。

 

 自分が置物に過ぎないと悟り、苦悩する一条天皇も良い。

 天皇の御座所に折った枝と花瓶が出て来たのは、その暗喩だろう。


 まひろの元には、以前に仲たがいした友人のが現れる。

 それぞれが疫病で大切な人を失い、二人は元の友情を取り戻す。


 ……もう、ヘタレ道長は退場してくれ。

 『紫式部日記』には、「女房と髪を梳き合っていたら、朝になってしまった」話があったと記憶しているが……百合だ、百合で行けッ!



●【映画・300の続編】


 ながら見で視聴。

 タイトルは知らん。

 

 前作より見やすいのは、海戦で青っぽい(目に優しい)映像が多かったせいかも。

 ペルシア王子の闇落ち・パンク王への変身シーンは笑えた。


 ベルシアの女将軍アルテミシアも良いキャラだな。

 こっちもパンク衣装で、目を強調するメイクはエジプト風、と云うことにしよう。

 

 ビアズリー挿絵の『サロメ』から引用したらしい口付けシーンも、家族で観ると気まずいシーンも頑張ってくれました!


 ただし、兵士の胸マッチョ度が前作より一割減(当社比)。

 その分をアルテミシア将軍が補ってくれたので、±ゼロと言うことでOK。



●【人形劇・平家物語】


 落ち延びた常盤ときわ御前と清盛は、一夜を共にしてしまう。

 「それは愛欲だけでは無く、形を変えた源氏と平家の戦いでした」と言うナレーションが印象に残る。

 「ふたりは二度と会わなかった」そうですが。


 そして、白拍子の伎王ぎおう御前も登場。

 家臣の恋人の彼女を検分した清盛は、彼女を側女にしてしまう。

 そしてそして、ほとけ御前も登場。

 今度は、こちらにも手を出す清盛。

 まあ、白拍子姿は魅力的なので、無理なしか。


 かくして、清盛がエロの虜になっている間に、源氏は密かに力を蓄えていた。


 伎王ぎおう御前もほとけ御前も、アニメ『平家物語』に出ていましたね。

 前も書いたけど、このアニメの無口な義経には萌えたぞ!


 そう言えば、『壇ノ浦夜合戦記』なる江戸時代の春本がありまして。

 壇ノ浦の合戦で生き延びた建礼門院徳子(安徳天皇の母)と、義経の情事を描いたものです。

 人の発想は、今昔変わりません。



●【W杯・1990 ユーゴスラビア×スペイン】


 深夜枠での再放送。

 ユーゴスラビア監督は、故・オシム氏。

 10番を背負ったのは、ストイコビッチ氏。


 新録音解説によると、ピッチの気温は39度。

 現在のストイコビッチ氏のインタビューも流れ、ハーフタイムには大量に水分補給したとのこと。

 当時は、試合中の水分補給なし。

 交代枠は二人。

 こりゃ、地獄だ。


 ユーゴスラビアは多民族国家で、宗教も多様だった。

 ストイコビッチ氏によると――

「私は、チームメイトや監督の民族も宗教も知らなかった。ただ、一緒に食事をして、共に戦った」


 ――インタは、こんなニュアンスだったかな。

 氏の懐かしそうな穏やかな表情が、すべてを物語っていた。

 1点目を決めたストイコビッチ氏は、監督に駆け寄って抱擁している。


 これが、ユーゴスラビアの最後のW杯出場となった。

 国は分裂し、オシム氏もストイコビッチ氏も国籍を異にする。

 激戦だったが、それ以上に心に刺さる試合だった。

 

 そして、非常に気になったこと。

 スペインのベンチに、軍人らしい三人組がいた。

 ひとりは、見た目が『大佐』なヒゲのベレー帽。

 そしてスマートな制服組が二人。

 

 何で、こんな奴らが?

 この時代も、ヤバイ政権が猛威を振るっていたのか?


 ……歴史の勉強にもなる試合でした。

 


 と云うことで、次回に続きます。

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