第4話 私の友達
放課後、私たちは駅前のカフェに来ていた。ここで親友である緋村楓と学校の愚痴を言い合うのが恒例となっている。
「はぁ~、今日もマジ疲れた~。」
「それな、あと今日も藤野キモかったし。」
藤野というのはうちの高校のセクハラ体育教師。野球部顧問で丸刈りで小太り。そしてキモい。
「急に話変わるけどさ、そういえば明音、最近蔭山くんと距離近くない?」
急に爆弾投下!?どうにか隠し通さないと...
「え?そ、そんなことないよ〜(汗)」
「嘘だ、だって明音は男子とほぼ話さないくせに、蔭山くんとはめっちゃ仲良さそうなんだもん」
「いや、ね?去年同じクラスだったから〜?」
「もしかして、蔭山くんのこと好きとか?」
「そ、そそ、そんなわけないでしょ!」
察し良すぎでしょ!どうなってるの!?女の勘ってやつ?それとも付き合いが長いから?
「ふーん、そっかそっかぁ〜、ああいう子が好みなんだね〜。」
「い、いや、だから違うってば!」
「バレバレだってば。正直になったら?」
「うぅ...す、好きです...」
「ほら、やっぱりね〜」
勘のいいガキは嫌いだよ、なんて言葉あったね。今の私にピッタリだ。
「で、どうなのさ、進捗具合は」
「まずまずといったところでしょうか...」
「急に敬語じゃん、ウケるし。てかさ、恋愛関係の話も遠慮なくしてよね、ウチら親友なんだし」
「え...」
やば、涙出てきたかも。
「え、じゃないよ、全然相談乗るし、アドバイスとかしてあげるし、遠慮なんていらないからね」
「か、楓様ぁ...!」
「ちょっ、くっつきすぎだって!離せ〜!」
なんでも話せる友達って絶対必要だと思った。
そして持つべきは楓様なのだ!!!
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