陰キャに優しいギャルなんている訳ない!
ネロちゃ
第1話 僕とギャル
「はあ、もう高校2年生になるのか。」
入学以来、灰色の日々を送ってきたような言葉を呟くのはこの僕、蔭山消太だ。
僕はさっき言った通り高校2年生なんだけど、未だに話せる女の子はいない。
でも、男友達はいるよ。いるからね。
僕は窓際の自分の席に座って、いつも通りソシャゲを始めようとする。
その時だった、”彼女”が話しかけてきたのは。
「ねえ」
おっ!今日でログイン1000日目じゃん!
「ねえ、聞いてるの?」
いや~、このゲームとも長い付き合いだな~、うんうん。
お?記念に特別ガチャチケットだと?すg...
「蔭山、私を無視するなんていい度胸...」
「ひっ...!」
いきなり肩をつかまれた。なんて力だっ!
「やっと気づいた~、じゃあ一発殴るね。」
「す、すみません!許してください!何でもしますから!!!」
「ふふっ、相変わらずビビりだね、蔭山は」
このガラの悪そうなギャルは御城明音さん、1年の時同じクラスで、色々あって仲が良く、僕が話すことのできる唯一の女の子。見た目はとても怖いけど、実際はとても優しくて、面白くて、なんやかんやいい人なんだ。
ちなみに僕は男子にしては身長が低く、160センチあるかないかくらいで、女子では高いほうの162センチの御城さんよりも背が低い。だからこうして彼女にからかわれたりすることが多いんだ。
「御城さん、脅かさないでくださいよ!」
「いや、かわいくてついね、ごめんごめん」
「またかわいいって言いましたね。男はかわいいって言われるとちょっと傷つくって前言いましたよね?」
「しょーがないじゃん、かわいいんだもん」
「しょうがないって...」
と、いつものように会話する。なんかかわいいって言われると傷つくよね。男として見られてないように感じるというか…とにかくいい気はしないよね。
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