第5章 美のカリスマ~元王太子

第20話 ヌルヌル美肌計画

「水魔法、操水!」


公爵邸の薔薇園に温泉がどうしても欲しいんだ、源泉はどこだ?

ここでもない、あそこでもない。

どこだよ・・・。

見つけた、なんて大きな源泉なんだ。このまま操水でここまで引っ張ってきてやる。


「ユーリ、ここに聖剣技でなるべく深い穴を掘って!」

「レイアーズ様、了解しました。聖剣技、聖突!」


ザッパ~~~ン。


「「「「出た~~~。」」」」


「セ~バ~ス、この薔薇園に温泉が出たわ。2週間以内にこの薔薇園の中に温泉施設を完成させなさい。女湯だけでいいわよ、いいわね。」

「姫様の仰せのままに。」


   ♦


「姫様、どうでしょうか?姫様とバラ園のイメージを壊さないような出来栄えだとこのセバス自負しております。」


「やるわねセバス、褒美を取らせるわ。1週間の有給休暇よ。王都に新しく娼館ギルドが出来たと聞いたわ、休暇を兼ねて視察し、わたーしに報告しなさい。これは餞別よ、ありがたく受け取りなさい。」


ーーーーーーーーーーーー

娼館ギルド 特別優待券

Sランク娼婦

営業時間 16:00~

指名アリ

※殿方にひとときの夢を!

ーーーーーーーーーーーー


「姫様、わたくしのような一介の執事にはもったいない。」

「要らないの?お母様がお父様から没収した物なんだけど・・・。」

「要ります。」


これは素晴らしい出来栄えだ。これはマジックミラーだな、外からは曇りガラスにしか見えず、中からは薔薇が見渡せるようになってる。認識疎外魔法の一種だな。


内装も素晴らしく美しい。総大理石でお肌に丁度良いぬるめの温度設定だ。美の女神が手にした水瓶からとめどなく温泉が流れ出ている。これからは盾の会4人で温泉三昧だな。


「姫様、不肖セバス、老体にムチ打って娼館ギルドとSランク娼婦の視察を全身全霊を持って遂行する所存にございます。」

「さっさと行きなさい。」


「さあ、みんな入るわよ。」

「「「はい。」」」



ゆっくりお湯を堪能しようと思ったのに、ペタンの距離が極めて近いんですけど。スキあらばキスしてこようとするし、ユーリはその様子をギラギラとした目でガン見してくるし寛げない。


「ちょっとペタン、近いわよ。夜まで待ちなさい。」

「はい。」

シュンとしちゃったわ。


「毎日入れる温泉なのよ。ディーを見習いなさい、湯舟にプカーッと浮かんで木の葉のように漂っているわよ。あまりに気持ちがいいから、精霊本来の姿みたいに体が半透明に透き通ってきてるじゃない。」


「ディー殿、さすが水の精霊です。このボクもディー殿の真似をしてみます。」


ねるめのお湯だから全くのぼせないな。お肌もツルツルだからそろそろあがろう。


「レイアーズ殿、これを見てください。ディー殿が漂っていた辺りの温泉の水がだんだんとヌルヌルのローションのようになっていきます。」

「姫様、これ凄いです。ヌルヌルしてお肌に纏わりつきます。」

「!」


確かにディーが浮かんでた辺りの温泉がヌルヌルの生温かいローションみたいになってるな。昔、マッサージ嬢がオイルマッサージで使った物によく似た感じだ。ディーの精霊汁がお湯に溶け込んで、精霊の泉の濃い感じになったんだ。


これをプレイに使って・・・・。


「ペタン、そこの床にうつ伏せに寝なさい。」

「はい。」

「このヌルヌルローションを背中にかけてマッサージをしてあげるわ。感想を後から聞かせなさい。」


まずはこのローションを全身にぶっかけてから、マッサージ嬢の要領で両手を使って揉みしだくんだっよな。このローション凄いな、手が肌に吸い付くようだ。


ヒッ。

ア~~~。

ウ~~ン。


「どうしたのペタン。感じてるの?」

「姫様、天国に昇る気分です。姫様も体験してください。今度は私が姫様にマッサージをしてあげます♡ 姫様は仰向けに寝て下さい。」


ゴロン。


「いきます。ペタンは手ではなく全身を使ってくまなく姫様の体をマッサージしてあげます。」

「は?」

「全身ヌルヌルマッサージです。」


ウッ。

ウフ~~ン。


これはダメなやつだ。ペタンの体とぼーくの体が密着してヌルヌル状態で非常に気持ちがよい。初めての体験だ。体が熱い、頭もボーッとしてきたぞ。


「あっ、そこは・・・。」

「姫様の体、素晴らしいです。次は口だけで全身を舐め回してみます。」


「イィィィ。」

「らめえ~。」


「レイアーズ様とペタンララの女体が・・ボクの目の前で絡み合って悶えてヌルヌルでベチャベチャといやらしい音を立てている。ホェーーーー。」


ブーーーーー。

バタン。


「おいペタン、またユーリが鼻血を出して倒れたわよ!」

「チッ、いい所で。」


   ♦


「おはようみんな、昨日はさんざんだったな。ディーはよっぽど気に入ったのかまだ入ってるらしいわね。」

「!」

「姫様!姫様のお顔とお肌が今までにないぐらい輝いています。髪もサラサラでツヤもあり潤っています。」

「そういえば、ペタンもユーリも今日は一段と肌も髪も綺麗だな。精霊汁ローションのせいかな?」


これは新しい万能美容液として使えるな。

肌に潤いを与え、髪もサラサラにする魔法の精霊汁だな。ベルン領の特産品として売り出せば、売れること間違いなしだ。


ベルン領のブランドにして大儲けだ。

ブランド名は『ディー』にしよう。

王都の貴族共にでも早速売り出すように手配だ。原価はタダで、いくらでも作れる。なんせ温泉にウンディーネを漬けとくだけだからな。この美容液を使った女性マッサージヘルス専用のエステ店を出してもいいな。


ただし、裸同士でのけしからん楽しみは、ぼーくとペタンだけだ。

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