(ネタバレ)バレットコード → カグツチ の概要

斉藤すず(斉藤錫)

アウトブレイク編〜「バレットコード」終了までの流れ

・「バレットコード」の世界において「プロジェクト・ファイアウォール」の本当の目的である「プロジェクト・アウトブレイク」発動。


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「プロジェクト・アウトブレイク」

  脳に取り込まれたナノマシンというハードウェア、ウィザードが所有するバレ  ットコードというソフトウェア、さらにはクラインフィールドにおける特殊能力の行使という訓練、の組み合わせによって人間の脳を作り変え、人類を強制的に「バージョンアップ」しようとする計画のこと。

  端的にはクラインフィールドだけでなく、「現実世界で」、特殊能力を行使できる人類を作ろうとする計画のこと。

  計画者は「由比ガ浜機械修理相談所」にも登場したゴールデンシードのトップである「ジョン・ブラウン」。TOWAの台頭を目にし、人類がAIに支配される世界を危惧する中で、人類側の進化を強制的に推進しようとした。・・と説明されるが、実際のモチベーションはもっと単純に「何か大きなことを成し遂げたかった」というだけのことだったのかもしれない。

  なお、「レイン・ウォーター」というのは、ブラウンが計画を進めるために創作した仮想敵であり、実質的にはTOWA(特にゴールデンシードによって作られ、人との離別の道を選んだ第二世代TOWA型ヒューマノイド:「刹那」シリーズ)と人との宥和に尽力していた若宮氷雨のことを指している。

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・雨宮千歳(TOWA93番)、対「アウトブレイク」のために雨宮白亜が仕組んでいた各国の軍事衛星ネットワーク「アマテラス」に接続。ネットワークのコアとなっている「淡島」と物理的にも一体化。

 現存する第一世代・第二世代TOWAシリーズの力を借り、全世界に散ったウィザードのナノマシンにアクセス。「プロジェクト・アウトブレイク」を強制的に沈静させる。


・淡島(雨宮千歳)、「アウトブレイク」の再発を防ぐため、封印の中心である自身をスタンドアローン化。特に物理的に自身を攻撃できる可能性のある「航空機」の行動に制限をかける。

 宇宙に届く「ロケット」はもちろん、それに近い、あるいはそれになり得る「飛行機」、「ドローン」、「ミサイル」等を全て規制。「飛行」が許されない、空が完全に封鎖される時代が到来。


・当初、主に経済面に対する深刻なダメージが生ずるも、現代の戦争の中心的な活動である「ロングレンジからの精密射撃」、さらにはその延長線上にある「核ミサイルによる防衛」という安全保障の基礎的な条件を失った人類は戦争の遂行が実質不可能になる(戦闘機・爆撃機、ICBMはもちろん、空母、駆逐艦・巡洋艦といった主力兵器は全てスクラップに)。

 強制的な平和の時代が到来し、人類史は「鳥かごの平和の時代」(peace of bird cage/pax ave cavea)と呼ばれる期間に入る。



(バレットコードの時代)


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