第43話 決意
2022年5月29日
彼の心意気に負けてセックスを決意した私。誰とするかそれが問題。私はカメラマンとする気はないので、彼には嘘をつく。カメラマンとしたくない理由は、出会ってからかなりの年数が経っているし、全くしたいと思わないからだ。次に飲み友達。この人はしてしまうと後腐れが悪くなりそう。調子に乗られても困る。それにこの2人は既婚者でもある。じゃあ、会社を辞めた人、この人は独身だけれど、会社を辞めたと言ってもまだまだ社内の人間と繋がりがあるのが面倒臭い。それに、この人はその気にさせるような事を沢山言ってくるにも関わらず、推しが弱い。相手も会社繋がりで面倒だと考えているんだろう。そうすると私から、押さなくてはいけなくなる。押すほど好きではないのが正直な気持ち。だったらどうする。。実はこの時、私にはもうひとり家族ぐるみで付き合いをしている人がいた。力さんだ。以前彼は私をデートに誘っていた。しかし私にその気がなく、何度か断っているうちに、今は誘ってこなくなっていた。彼との約束を果たすには誰かとセックスしなくてはならない。私は、力さんを1度デートに誘ってみようかと考え始めていた。
「おはよ。」
「おはよー。」
「またシコってた。カメラマンとやってるとこと、精液舐めさせながらピストンしてるとこ想像しながら。。。ねえ、撮られた写真て4枚だけ?もっと近づいて撮られたりしてないの?この写真の後ろアングルとか撮られてない?」
朝から質問攻めと、注文攻め。疲れる。
「撮られてない。この4枚しか気に入らんから、それ以外貰ってないの。目つむってたり暗かったりで。」
「カメラマンから返事きた?」
「他人の精液飲んで欲しいって何なんやろね。それもヤキモチ?」
「うん。。かなり変態かな。。やっぱり引いた?嫌いになった?」
「嫌いにならない。好き。」
すんなりと返事する私。
「変態やん。他の男とセックスして喘いでるとこ写真撮られて欲しいとか。。精液飲んで欲しいとか。。。ほんま頭おかしいわ僕。」
「おかしいと思うけど、止めようとしないやん。それに、オナニーしてるとこ想像したら興奮する。興奮だけじゃなくて、そんなんさせた事に後悔しながら、泣いてオナニーされたら、もっと興奮する。」
「多分オナニーが終わって射精したら凄い後悔が襲ってきそう。。でもまた次の日にはオナニーしてると思う。多分Rさんが目の前でレイプされてても助けずに勃起してまう自分がいそうで怖い。。」
「勃起してるやろうね。殺されそうになってたら助けてな。後悔と泣きと罪悪感に苦しみながら、それでも興奮してオナニーしてるとかいいよね。ゴムにたまった精液舐めてくれるなら私も一緒に舐める。」
「舐める。。。」
「だからカメラマンとしてくれる?」
「わかったよ。」
「興奮と後悔がすごい。。」
「後悔はしなくていいわ。しんどくなる。それも私にとったら興奮やけど、なるべくあなたにしんどくなって欲しくない。」
「カメラマンとは一度切りがいいかな。。ハメ撮りは出来なくても挿入されて喘いでるとこ撮られてほしい。」
「撮って貰うぐらいならいける。。動画はよう言わん。」
「うん。写真でもいい。させてあげるってゆうたん?返事は?」
「こないだの写真がどうこう、修正どっかしたい?とか、お酒飲んで少し顔赤いの直す?とかいう話してるだけ。」
「うう。。したいかどうか聞いて。。。したいゆーたら1度切りならいいよって。」
ううって何。またオナニーしながらLINEしてるんだろうか。
「したいに決まってるやん。でも、1度きりならいいよって言われたら、私ならやる気なくすわ。」
「そか。なら普通に次はさせてあげるってゆって。」
「わかった。」
「ううう。。。もう、それだけで。。。やばい。」
やっぱりオナニーしてる。。
「してもいいの?って返事きた。いいよって返事しとく。」
「うん。」
「射精した。。。あっという間に。。。」
「写メは?」
「ごめん。。あっという間にズボンの中で射精したから。。返事は?」
「いい写真撮れそうって。ウキウキしてはるわ。」
「セックス中も撮るってこと?」
「違うよ。メインでしょ。やれるから、写真撮るやる気に繋がったみたいな。」
「本当にいいの?」
「なにが?」
「セックス。」
何を今更。散々やれやれ言うてそれか。
「するよ。」
「ありがと。」
ありがとって何だろう。
「うん。」
「ウキウキしてるんやね。」
「うん。」
ウキウキなんてしてる訳ない。殺したくなってきた。
「そんなやりたかったんやね。。何回させる?」
「やりたいだけさせる。」
「そらそやんな。」
「ヤキモチで狂いそう。」
同じような会話に疲れてきた。
「うん、狂って欲しい。」
「セックス中も写真撮り続けて。。」
「どうやろね。セックスに必死になって撮ってくれなさそう。」
「じゃあセックス中も写真撮って欲しいって言ってよ。。」
「言うだけ言ってみる。期待しないでね。」
「期待したらだめ?」
「精子持って帰ってくるだけでいいって言ってたし。」
「あとはその彼次第って事ね。」
「そやね。」
「嫌いになった?」
「何が?」
「非情で卑劣な彼氏に。」
「いや、別に。何回も同じ事、聞いてくるの何で?嫌いになったって言った方がいいんかな?」
「嫌われるが怖いから。」
「嫌われるもんなん?何とも思わない。」
「好き?」
「うん。」
「その人に抱かれてからも好き?」
「好きよ。」
「嬉しい。」
「もっと一緒にいたい。」
「会える日増やしたいね。なるべく土曜あける。」
「返事来た?」
「返事まだ。あ、きてた。なんで?やって。自分の喘いでる姿撮ってなんておかしいもんねえ。なんて返事しよか?」
「撮られたいから。って。」
「撮って自分で見るの?おかしくない?」
「官能浸る姿も今を生きてる証拠やん。」
「撮られたいからって送ったら、少しだけね。抱くのに集中したい。って返事きた。」
「やっぱり抱きたかったんやね。抱いてもいいよってゆーたん?何てゆーたん?」
「さっき、あなたが書いたやつ、そのまま送ったよ。」
「やらしい会話してるん?」
「抱くのに集中したい。って。わかった。って送っといたらいい?」
「1回目は沢山撮って。2回目は抱くのに集中していいからって。」
注文が多いんだから。。
「そんなん言うの無理。」
「わかった。。」
「2回あるかわからんし。」
「2発目って事よ。」
「だからそれが。」
「そか。少し撮ってくれたらいいって。彼次第やね。まだまだ先やからね。。。落ちたかな?おやすみ。」
彼との会話に疲れきった私は途中で眠ってしまった。やるべき事が沢山ある。力さんをその気にさせなければならない。
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