Web小説家をただ応援してくれるロリっ娘たち

恋2=サクシア

どうせ読まれない

 俺は一応Web小説家。いつか書籍化することを夢見て、今書き溜めをしている。


 でも、どうせ俺の小説は読まれない。PVも評価もされないだろうな……。


 もうやめよっかな……。


「諦めないでお兄ちゃん!」


 ハッ!? その声は……ポジティブに応援してくれる、黒髪ショートの脳内天使(15)ちゃん!


「お兄ちゃんが小説を書いてる理由を思い出して!」


 書いてる理由……そりゃ、誰かに読まれたいから……。


「そう! 誰かに読まれたくて――読んでくれた相手を書いてるんだよね!」


 ――!


「小説って大変だよね……何十万、何百万文字を書き続けないと、作品が完成されないんだもん。だから書いてるうちに『読まれないんじゃないか』って不安がるのもわかるよ。

 ……でも、さ。お兄ちゃんは面白いと思って書いてるんだよね?」


 そりゃ、まあ……。


「なら大丈夫! お兄ちゃんが面白いと思ってるなら、! !」


 そ、そうかな……?


「そうだよ! だって同じ人間だもの! 逆に誰も共感してくれないことっていうのはね……、だから」


 ――。


「お兄ちゃん、こんだけ書いたのに諦めちゃうだなんてもったいないよ! 無にしちゃダメ! だって――私はお兄ちゃんの小説が大好きだから! Webに載せてくれるその瞬間を、いつまでも待ってるから!」


 …………。

 ……………………。


 ……よぅし。今日も面白いって思われる為に書くぞ!


「その意気だよ、お兄ちゃん! がんばれー、おーっ!」


 今日も可愛い天使に励まされて、俺はペンを握った。

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