(二)-13
私が「あまり収入がなくて」と言うと、多少なら援助してくれると、会うたびに五万円をくれた。それはそれで嬉しかった。
しかし何度も会っているのに、全く結婚の話が出なかったので、あるとき思い切って聞いてみた。すると私は愛人だったらしい。実は既婚者で、子どもも中学生と小学生になる子がいるとのことだった。だから「結婚はできない、あくまでもお付き合いをする仲だ」と。
「そのつもりがないならもう会いません」とはっきりと申し上げて、私は彼の電話番号やメールアドレスなどを全てスマホから抹消した。
(続く)
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