(二)-8

 目覚めると、私は翔太君の腕の中にいた。私が起きると、彼も気がついたようだったが、まだ眠そうだった。

 ベッドサイドの時計の針は一〇時を過ぎていた。平日なら完全に遅刻だが、今日は土曜日だ。でも今日は友人のルリとランチの約束をしていた。

 普段朝七時に起きる私は、前の日の夜二四時頃には寝てしまう。でも昨夜は彼のスタミナみなぎる若くて熱い欲望のパワーを二時間半も精一杯に全身で前から後から受け続けたおかげで寝坊してしまった。

 私はようやくベッドから出て、掛け布団を彼にかけ直した。

 そして床に脱ぎ捨ててある上下の下着とシャツを拾って洗濯機に放り込んだ後、そのままの姿で浴室に入った。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る