第4話 クラス1

四月。始業式。

「担任の大槻です。よろしくお願いします。」

40人の生徒を前に笑みを見せた。

「僕は真面目に不真面目なことをするのが好きです。皆さん,今年度の学校目標は『Revolution』です。目標達成のため,頑張っていきましょう。皆さんのサポートを精一杯します。」

パチパチパチ…と大きな拍手が起こる。

奏「大槻先生,ご挨拶ありがとうございました。このクラスを代表して私,音葉奏がが挨拶をします。私たちは『Revolution』という目標を必ず達成することをお約束します。そして,私たちは勝ちます。そのためには先生の大きなサポートが必要です。一年の間,よろしくお願いします。」

音羽奏はリーダー的存在だと前の担任から聞いてはいたが,ここまでのものだったとは…面白い。

幸「もっと先生と仲良くなりたいです。僕たちの事はあだ名か下の名前で呼んでください。」

幸村光介はにっこりとほほ笑んだ。

温かいまなざしを向けられていることに思考が停止してしまった。

奏「…どうしました?…大槻先生,いえ,諸星聖矢先生。私たち,先生があの諸星様だっていう事,知っていますからね?」

そう言われてやっと我を取り戻した。

諸「どうしてそれを?」

翼「僕と光希で頑張ってサイトを探しました。」

光「それを久世さんに解いてもらいました。」

天海翼と白石光希か。面白い,あの難題を解いたのか。

諸「…さすが,僕が見込んだ生徒たちだ。改めてよろしくな。」


諸「今日はまず学級代表を決めないといけないんだけど,立候補いる?」

幸「それなら僕と音葉さんに決まっています。」

さすが,話が早い。

諸「じゃあ,学級目標を決めよう。奏,光介,進行よろしく。」

奏/光介「「はい!」」


悠「…そうは言われましたけど,もう決まっていますよね?」

水瀬悠翔。

奏「そうですね。」

奏が白板に文字を書く。

『他人のために尽くす人生こそ,価値ある人生』

アインシュタインの言葉だ。

幸「これで決定でいいですか?」

反論が出ない,ということはこれで決定だということだ。

諸「『他人のために尽くす人生こそ,価値ある人生』いいと思うよ。言い忘れてたけど,クラスの外では大槻だからそこのとこよろしく。」

それにしても僕の見込んだクラスだけあってスムーズに話が進む。

諸「さあ,皆,『Revolution』だ!」

                         (完)







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