38話

イザナギ「頼んだよ月梨さん。」月梨「はい!」イザナギ「もし道に迷ったら草薙の剣が照らす方へ行くのじゃ」そういうとミコは月梨の背中を押した。月梨は表の世界へと帰って行った。


イザナギ「しかし、あれじゃのイザナミ」イザナギは背中を向いたまま話しだした。イザナギ「不思議な事があるもんじゃ」イザナミ「えぇ」イザナギ「こうも立て続くものかのぉ…あの二人、二人もこっちの世界に到達しよったわい。何故じゃ…」イザナミ「ホント何故でしょう」イザナギ「それもあの娘ツキヨミにそっくりじゃのうか!」イザナミ「えぇ」イザナギ「何故じゃ何故なんじゃ!もしかすると、CORE(コア)が動き始めたというのか」イザナミ「コア…!」

イザナギ「過去井戸を見た金丸耕平に、未来井戸(みらいど)から来た伊勢野助八とやら、表から3人も来るとはの…それにしても、やれやれ、今日は疲れたの…色々あり過ぎじゃわい。」イザナミ「ほんと、大変でしたわね。」イザナギ「わしらは少し休むとするかの、あぁ、田村麻呂殿もゆっくり休んで行きなさい!」田村麻呂「かたじけないでござる!」ミコ「おじいちゃんお疲れ!」



月梨「ワッ!」月梨は二見輿玉神社に現れた。月梨(金丸さんが闘ってる、待ってて!今度は私が)草薙の剣を両手で抱えならがら走り出した月梨。



金丸「ハァハァハァ…まずい…」段々体力を消耗し始める金丸、それもそのはず、倉科から2発も食らっている。常人なら即死である。金丸「ハァハァハァ…時間がない…」自分の体力の限界をはかりだした金丸。金丸の口からは血が出ている。

倉科「チッ!うっとおしい奴め」仁科を食らうのを邪魔された倉科!金丸の蹴りから起き上がる。倉科「2発も食らわしやがって!兜まで砕くとはな…」倉科の口からも血が出ている。

倉科「この兜はな、普通は砕けないんだよ。普通はな、しかし、あれだな金丸、ヤマタノが行っていた通りだ、お前も適合した見たいだな!」金丸「ハァハァハァ…お前…仁科くんに謝れ!」倉科「馬鹿かお前は!2人とも餌になるんだよ!」金丸「なっ…なにが餌だ…仁科くんは人だぞ…ッ」倉科「だからいいんじゃないか!なぁ仁科早く死にな!!」仁科「せっ…先生…逃げ…て…」そういうと仁科は気を失った。


サンセット伊勢の屋上の扉が開いた。西郷と彦丸が金丸達を見ている。西郷「金丸殿!!仁科殿!」彦丸「こっ!これは!?」あまりの光景に2人はびっくりしている。西郷「金丸殿その姿は!!」金色に輝く金丸を見て西郷は言った。振り返る金丸「さっ西郷さん…だめだ、逃げて…」彦丸は奥にいる魔王のような剛鉄の鎧を着る倉科に気付いた。彦丸「あっ!あれは!!山蛇の主!」西郷「うむ、魔王じゃ!蘇りよったわ!」


倉科「餌が増えたな!」そういうと倉科の手首あたりから4匹の蛇が猛スピードで西郷と彦丸に向かう。身を挺してそれを防ぐ金丸!


金丸「グワッ!!!!」4匹の蛇は金丸に噛み付いた!両手両足を噛まれている金丸。金丸「逃げろ!!仁科くんを頼む!グワッ」


西郷「五十嵐(いがらし)に連絡じゃ!」彦丸「はい!」彦丸は黒いスーツの内ポケットから無線機のような物を取り出した。彦丸「五十嵐さん!五十嵐さん!応答願います。」五十嵐「はい、こちら伊勢動物園の五十嵐です!どうされましたか!?」彦丸「緊急でオペを願います!」五十嵐「かしこまりました。何分後ですか!?」彦丸「できるだけ早く向かいます!それでは宜しく!」西郷「早くせねば!!伊勢動物園が1番近いはずじゃ!」彦丸「えぇ、五十嵐先生は伊勢ではトップクラスの医師です!任せましょう!」そういうと西郷と彦丸は仁科の元へ、西郷「仁科殿!今助けるにゃ!」そういうと2人は仁科を担いで目にも止まらぬ速さで屋上から出ていった。

伊勢動物園には地下がありその地下で医者をしているアザラシがいる。それが五十嵐である。

伊勢動物園は普通の動物園ではあるが、地下には人には知られていない動物達の住み家が存在している。







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