33話

イザナギ(過去井戸…ツキヨミがいるということは…まさかアマテラスもか…しかし2人はどうやってここへ…)


場面変わって山奥に赤鬼がボロボロの姿でのたうち回っていた。大嶽丸「グェ、グェ、グェどこだ!どこだここは!あいつはどこだ!スサノオ!スサノオぉ!!井戸…あの井戸はなんだったんだ!クソッ…水だ、水が飲みてぇゼェゼェゼェ」ヤマトタケルに死ぬ程の攻撃を食らった大嶽丸は自らの心臓を一時的に止める事により敵を欺く事で、九死を凌いだ。大嶽丸「危なかった!田村麻呂の奴には感謝するぜ!!あと一発食らっていたらあの世いきだったぜ!それに!なんだあのスサノオの変身ぶりは!!」九死に一生を得た大嶽丸は死んだふりをしたまま、ヤマトタケルと田村麻呂が去るのを待って、彼らが去った後、ボロボロの状態のまま歩き出した。大嶽丸「ゼェゼェゼェ、おぉあんなところに井戸があるじゃねえか!ずいぶん立派な井戸だな、んなことよりゼェゼェゼェ、水だ水が飲めるぞ!」死闘の果て大嶽丸は死の寸前まで追い詰められていた。大嶽丸「うぅ暗くて見えねえな」神格な井戸を覗きこむと真っ暗でなにも見えなかった。大嶽丸「ゼェゼェゼェ水、水、水だ」大嶽丸はそのまま井戸に倒れ込むように入っていった。井戸に落ちた赤鬼はいつの間にか山奥にいたのであった。



卑弥呼「老にはバレてなかろうな?」天狗「えぇ、老子様は眠って居られました。そのところ隙を見て、蘇生樹の薬を盗んで来ました。」卑弥呼「老は元気にしておったか?」天狗「えぇ!老子様は身体を浮かせながら寝ておられました。卑弥呼様、私にも褒美を、褒美をいたたぎたくおもいます。」卑弥呼「うむ、そうじゃの。この杖もそなたの苦労のお陰じゃ。中国までの長旅ご苦労。」天狗「羽根を休めたく思っていました。スサノオが余計な事をしでかしてくれましたわ!」卑弥呼「ワラワの妖術で懲らしめてやらねばいかんの、天狗よ。」天狗「ハハァ、卑弥呼様ァ」そうゆうと天狗は卑弥呼に向かって深々と頭を下げた。


カタンッ!イザナギはメスを置いた。イザナギ「手術としては、これで終了じゃ。」金丸のナイフの刺さった左腹はイザナギの手術のお陰で綺麗に縫われていた。しかし、麻酔の無い手術、激痛を超える激痛に金丸は手術中何度も気を失っていた。金丸「ハァハァハァッぐわぁぁぁあ!ハァハァ」金丸とタケルに繋がっているホースをミコが外し始める。タケル「ありがとうミコ、金丸さん!金丸さん!」心配そうに金丸に呼びかけるタケル。金丸「ぐわぁぁあ!」しかし、金丸は燃えるような左腹の痛みと闘っていた。














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