B面の恋

鯵哉

固麺


 よく行ったラーメン屋で

 きみは固麺をいつも頼んで

 ぼくはそれを少し羨んで

 ただ見ているだけだった



 よく行った公園で

 きみはブランコに乗って

 ぼくはそれを押すだけで

 ただ楽しいと思っていた



 なんでもない日々が美しく

 隣に居られたらそれで良かった

 傷つけられても

 守られなくても

 それだけで良かった









 よく行ったラーメン屋で

 きみはいつも固麺を頼んでた

 ぼくは今はただ一人

 固麺を食べている







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