魔王Jr.は憧れるっ!~最強魔王に生まれて損してます~

MASU.

第1話 ジュニア魔王は悩んでるっ!

「はははは!俺は大魔王リュシフェルの後継者!キル・ルシファーなるぞ!愚民ども!跪くがいい!」


…などと部屋で1人叫んでいる。

俺はキル・ルシファー。魔王リュシフェルの息子である。

先ほどの恥ずかしい台詞は一応、親父を継ぐことが定めされているので練習していたわけである。


が!嫌なのだ。心の底から嫌なのだ。

勇者とかやってみたい!冒険の旅に出てみたい!

はたまた村人になって平凡なスローライフとかしてみたい!


世界征服?ないない、興味ない!

してどうすんの?その為に村焼いたり人殺したり拐ったり最低じゃん?

世界敵にまわして悪者扱いされて嫌われて誰得なの?


…とか親父に言えない。言えるわけない。

めっちゃ期待してるし。俺、親父より強くなっちゃったし。

だから余計に村人とかなれるわけないのよ!

国ひとつ消せる村人Aとかないでしょ?

勇者とか夢のまた夢なのよ!

使う魔法が呪いとか破壊とかばっかで邪悪すぎるし。


あぁ普通の男の子になりたい。

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