第2話

ルシアに案内され、ルシアの執務室へと案内された。

ここで僕の教育、指導を行うらしい。


「まずは礼儀作法から教えてあげるわ!」


そういって密着してくるルシア

正直ドキドキする。


「えっと、まずは離して欲しいかなーなんて……」


「嫌よ。だって私はトニーが好みなの。それにスキンシップは大事ってパパも言っていたもの!」


どうやら彼女は僕が気に入ったらしい。


「でもほら、僕ってまだ子供だよ?」


「関係ないわ。私は貴方がいいの。ねぇトニー、私に貰われない? この国で私は結構えらいのよ!何も不自由なく過ごさせてあげるわよ?」


どうやら彼女は僕が欲しいようだ。

確かに魅力的なお誘いだけど、僕にはまだ早すぎる。


「気持ちは嬉しいんだけどね。僕はまだ幼いし、将来やりたい事もあるんだ。」


「ふぅん、まぁしょうがないわ。今は諦めてあげる。

でもすぐに私の物にするから覚悟していてね!」


こうして僕の礼儀作法への勉強がはじまった。

密着しながら手取り足取り教えてくれるルシア。

僕が困った顔をするとすぐに助け舟を出してくれた。

そして何故か途中からハグしたり、頬っぺたスリスリされたりと、まるで恋人同士の様なスキンシップが増えていく。

そして何故か時折見せる笑顔が怖い。

まるで肉食獣が餌を見つけような笑顔だった…


ルシアは僕に魔法の使い方やコツ等を教える時にも密着してきた。

その際、胸を触られたり、首筋を舐められたりした。

その度に変な声が出そうになるが必死に耐えた。



「今日はこれくらいにしましょうか」


ルシアの言葉で今日の訓練が終わった。


「ありがとうございました。また明日よろしくお願いします」


「はい、こちらこそ。それじゃあ、そのままトニーの部屋まで案内するわ!」


僕の部屋は王宮の傍の寮に用意されていた。


「ここが貴方のお家よ。荷物は全部運び込んでいるから安心して頂戴」


「はい、わかりました。」


「それとこれから毎日一緒に寝る事にするね」


「はい!?」


「私が指導担当なんだから当然よね?」


「いえ、流石にそれは……」


「私の言うことが聞けないのかしら?」


「すみません、仰る通りです」


少し涙目になりながら聞いてくるルシアに僕は断り切れなかった。

ベットの上で座る僕とルシア。

僕は恥ずかしくて顔を隠していた。


「トニー可愛い!!」


ルシアはそう言いながら僕を抱きつき、キスをした。


「ぷはっ!!ちょっとルシアさん、いきなり何をするんですか?」


「あら?ついに見つけた私の事を嫌いにならない人だもの。もっとスキンシップして仲良くなりましょ!」


「えっと、まだそういうのは早いんじゃないかなーと思うんだけど」


「大丈夫よ。私に任せて。」


そう言ってルシアは服を脱ぎ始めた。

平坦ながらも綺麗な体から必死に目を逸らす。


「ちょ、何やってんですか!止めてくださいよ!」


「駄目よ。今から一緒に眠るんだから」


「だからって脱ぐ必要は無いですよね!?」


「ううん、あるの。だって今からする行為に必要なことだもの」


「今からするって何をですか?」


「眠るだけよ?だからトニーも早く服をぬいで!」


「脱ぐ必要はないですよね!?」


「もう、仕方が無いわね。」


ルシアは魔法を発動した。


「【魅了】」


「あれ、体が動かない……」


「これでよしっと!それじゃあお休みなさい。一緒にいい夢みましょ!」


こうしてルシアは僕に裸で抱き着くと眠りに就こうとしていた。


「あの、ルシアさん、服を着ないと風邪ひくし、僕もこのままだと眠れないのですが……」


「大丈夫よ。トニー暖かいんだもの!」


こうして僕達は一晩中肌を合わせ続けたのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る