第32話 生クリームドラゴン

「はーい、ルー。ミルクの時間ですよー」

「クー!」


 僕はアンジェリカの声に元気に頷く。それはもう力いっぱい頷く。ドキドキとワクワクが止まらない。


 アンジェリカが、そんな僕を焦らすようにゆっくりとドレスの胸元を捲り上げる。すると、現れるのは白い肩紐無しのブラジャーだ。このコルセットと一体化したような構造の下着は、ここだけ見ると、まるで白いバニー服のように見える。


 そんなブラジャーにアンジェリカが指をかけ、ペロンと捲るように下ろす。すると、アンジェリカの生おっぱいが露わになる。ツンと尖った、あまり丸みを感じないおっぱいだ。その先端部分の桜色が、僕を魅了して止まない。僕の視線は、おっぱいの先端に釘付けだ。


「待っててくださいね。今準備しますから」


 しかし、そんな魅力的なおっぱいを前に、アンジェリカは非情にも“待て”と言う。今すぐ舐めてしまいたいけど、僕は我慢する。僕は“待て”ができるドラゴンなのだ。


 アンジェリカがお皿から生クリームを指で掬い取り、生クリームを露わになったおっぱいの先端へと、ちょんと塗る。


「ルー、どうぞ」


 アンジェリカが胸を張るようにおっぱいを僕に突き出して言う。許可が出た。


「ぁんっ……」


 僕はアンジェリカの許可が出た瞬間におっぱいへと舌を伸ばす。そして、おっぱいの先端に付いた生クリームを舐め取るようにアンジェリカのおっぱいを舐め回す。


「ふふっ。すごい食い付きですね。んっ……くすぐったいです」


 おっぱいの先端の生クリームを舐め取ると、かわいい桜色が現れる。そして、そのかわいい桜色を隠すように、またおっぱいの先端に生クリームが塗られる。僕はまた生クリームを舐め取るべく舌を伸ばす。後はずっとこの繰り返しだ。


「ぁんっ……なんだか不思議な気分に……ルーが愛おしくて堪りません。これが、母の気持ちなのですね……」


 頬を上気させたアンジェリカが、その空を思わせるライトブルーの瞳を潤ませて、熱い吐息を吐きながら言う。


 どこからどう見てもアンジェリカは快感を得ているように見えるのだが、アンジェリカの中では快感は母性へと変換されるらしい。本人が言うように、アンジェリカが僕を愛おしそうに目を細めて見ている。


「あの……姫様?」


 どこか遠慮がちに、しかし、確固たる意志を持った声がアンジェリカにかけられる。この離宮のメイド長であるマリアの声だ。


「どうしましたか?」


 アンジェリカがおっぱいに生クリーム塗りながら答える。僕はそれをペロペロと舐める。


「やはり姫様自らそのようなマネをするのは……」


 マリアはアンジェリカが僕におっぱいを舐められるのを、あまり快く思っていないようで、度々このような苦言を呈する。お姫様が自分のペットを使って快感を得ているのだから問題といえば問題だろう。前戯だけとはいえ、これも獣姦の一種になるのかな?一国のお姫様がそんなことしているのだから、メイドとしては止めるべきだろう。マリアが苦言を呈するのも分かる。まぁ僕は止めないけど。


「またその話ですか……。わたくしはルーのお母様になると誓ったのです。ルーにミルクを飲ますのは、わたくしの役目です」


 そう言って僕をギュッと抱きしめるアンジェリカ。 


 冷静に考えたら、そもそもドラゴンは爬虫類だから、母乳は飲まないと思うのだけど……まぁいいか。


「乳母という手段もございます。なので、姫様の代わりに私が……」

「マリアは一度ルーに断られたではないですか」

「たしかにそうですが……」


 実は、僕はマリアのおっぱいを舐めるのを拒否したことがある。べつにマリアに不満があったわけじゃない。マリアは見た目20代後半くらいで、おっぱいも大きいし、なんていうか、大人の色香がすごい美人さんだ。正直に言えば、僕はマリアのおっぱいを舐めたい。でも、マリアはクレアという子どもが居る。つまり、結婚して旦那さんが居るのだ。さすがに人妻に手を出すのは、旦那さんに悪い気がして、僕はマリアのおっぱいを舐めなかった。我慢したのだ。人妻だと思うと余計に色香が増すのは、なんでだろうね?おかげで我慢するのに苦労したよ。


「私ではなくても、この離宮のメイドの誰かでも構いません。ルー様も、姫様がいらっしゃらない時にお腹が空くかもしれません。乳母は必要です」

「んっ……たしかに、そうかもしれません」


 アンジェリカが考え込むような仕草を見せる。僕?僕はアンジェリカのおっぱいをペロペロするのに忙しいんだ。


「乳母の必要性は分かりました。ですが、わたくしができる時は、わたくしがルーにミルクを与えます。それは譲れません」

「姫様……」


 こうして、マリアの願いも虚しく、僕はこの後もアンジェリカと生クリームプレイを楽しんだのだった。



 ◇



 余談だが、乳母の必要性を知ったアンジェリカによって、離宮のメイドの中から僕の乳母を決めるコンテストを開かれることになったのだった


 その驚きの審査方法は、メイドさんたちが上半身裸になって、おっぱいの先端に生クリームを塗り、僕が舐めるかどうか確かめるというものだった。


 結果?もちろんマリアとヴィオ以外全員舐めたよ。だって、この離宮のメイドさんは皆かわいい美人さんなんだ。むしろ、こっちが「舐めていいんですか!?」って感じだったね。


 マリアのおっぱいを舐めなかったのは、マリアが人妻だから。ヴィオのおっぱいを舐めなかったのは、ヴィオが幼すぎたからだ。ヴィオの見た目は10歳くらい。背も小さいし、おっぱいも全然膨らんでいない。ちっぱいでもない無乳だ。さすがにそんな幼い少女のおっぱいを舐めるのは抵抗があった。


 そしてコンテストの結果、マリアとヴィオ以外のメイドさんが全員僕の乳母になった。これによって、僕はどのメイドさんに対しても生クリームプレイを要求できることになったのである。乳母って最高だな!

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