僕の物語

アット

第1話 文章だけの恋をした。【プロローグ】

これは、僕がインターネット上チャット通称「zi」での話だ

僕は、中学1年生のパッとしないただの学生だしかし、こんな僕にも、インターネット上での友達がいる、そう「zi」で話している友達だ、「zi」には様々なグループがある。

ゲームの攻略のグループだったり、学校ごとのグループだったり、様々である。

僕は、その中の、雑談のグループに入っていた。インターネット上なので当然だが、本名ではなく、ニックネームで話している、そして、僕は「ハッシュ」として、グループに参加している。

そのグループに、とある人が入ってきた。

その人は、どうやら女の人で中学3年生らしい

初めは僕も、「年上か」としか、思っていなかった、その人は、入った途端に、「よろしくお願いします」と、言っていた、それに返すように、みんなも、「よろしくお願いします」と言っていた、僕の入っている、グループは、年上、年下関係なく、普通に話していた、初めは敬語だが、徐々にタメ語になってく(まぁ当然のことだが)話していると、僕は初恋の人のことを思い出した、性格、話し方、その他もろもろが全て似ていた、もしかしたら、同一人物なのではないかと、考えた時もあったが、その人は僕と同い年なので、その可能性は消えた。

その人のことを考えながら、ziを閉じて、学校へ向かった、学校では、いつもの1人浮いている、しかし、現実でも、「けんと」という友達がいる、僕はあの人のことをずっと考えて、ぼーっとしていたら、そのけんとが「おーい」と肩を叩いてきた、僕はハッとして、「なに?」と言う、けんとは、「どうしたんだよ、ぼーっとして」と言ってくる僕は「考え事をしてたんだ」と、答える、けんとは「お前もしかして、恋でもしてるんじゃあねぇの?」と言った、すると奥から「けんと!」と呼ぶ声がした、けんとは「何かあったら相談しろよ」と言って、呼んでいる人の所に行った、僕達はホームルーム前でしか、話せない仲だった、恋なんてしてねぇし……と思い、今日のホームルームをまっていた、ホームルームからは、いつもと変わらない学校が始まった、そして、そのまま学校が終わり、家に帰ると、すぐにziを起動した、そこで話していると、どんどん初恋の人と話しているような気分になり、その人のことしか考えられなくなった、そうして僕は文章だけの恋をした。


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