第3話警察官になりたかった
大学を中退し、高校教諭の夢をあきらめて、もうひとつの希望の警察官の試験を受けた。鹿児島県警3回、警視庁3回、皇宮護衛官1回、税関1回。全て落っこちた。
だが、教諭の代わりに学習塾講師を1年間、貿易の第三者証明機関に7年間働いていたので、満足した。
港の作業員は気が荒いし、トラック運転士は小指が無い人が多い。夏になると、汗で背中の刺青が浮かび上がっている。
そういう連中を相手に、作業指示を与えて共に仕事をした。
作業員は口は悪いが、素直に指示を聞く。
僕は作業着につなぎを来て、上半身はワイシャツを着て、腰の辺りでつなぎの上半身を結んでいた。僕は作業員ではない。主な仕事は事務作業だ。それでも、作業会社が仕事をしやすいように手伝った。
入社4年目で、現場監督になった。
若かったので、精神的に辛かった。27歳の時だろうか?
未だに夢を見る。作業員とケンカしている夢を。
あの仕事は、人生の歴史に残る最悪の仕事だった。
今もあの職場を恨んでいる。
48時間労働は普通で、残業代は横領されていたのだから。
自転車に乗って空を走れ! 羽弦トリス @September-0919
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