2部 エプタにかかりし火の粉

第106話 一斉狂化による特級神のバーゲンセール

(ヴィシュヌ視点)


今日、お兄様の様子をチラリと見ていました時、あの無象の言葉が引っかかりましたね。レベル200の軍勢というものが。正直、お兄様が本気を出せばいいのですが、それでは彼女達が納得いかないでしょう。なので、しっかりと女神達を強化しておきましょう。お兄様は家族というものに特別な想いを抱いている...ようですし。


◇◇◇


(タラタラッタラーン♪邪神1体攻略及び☆100獲得を理由に、お兄様達のレベルが勝手に上がりました!)


2部始まって早々嫌なお知らせを聞いたイチロウです。動機がもう書き手?の都合でしかないと感じられるが、取りあえず鑑定をしておこう。


イチロウ 男 15歳

レベル:390

種族:特級美形神

[能力値]

HP:∞/∞

MP:∞/∞

攻撃力:∞

防御力:∞

[スキル]

<特級火属性魔法 LV.10>、<特級水属性魔法 LV.10>、<特級土属性魔法 LV.10>、<特級風属性魔法 LV.10>、<創造魔法>、<特級雷属性魔法 LV.5>、<最上級回復魔法 LV.10>、<特級光属性魔法 LV.1>、<最上級闇属性魔法 LV.10>、<神代流魔剣術>、<スキルマスター>

[固有スキル]

<魔法神の夫>、<弓神の夫>、<魔神の夫>、<料理神の夫>、<竜神の夫>、<酒神の夫>、<武器神の夫>、<英知神の夫>、<農業神の夫>、<造形神の夫>、<全能神の??>、<特級美形>


能力値は以前∞で、変わりなし。レベルが上がって得することなんて、神格という神の立場が上がるだけで...<スキルマスター>って何?


<スキルマスター>:レベルアップなしの派生魔法全てが使えるようになる。


ああ、だから<威圧>先輩とか<鑑定>先輩とかが統合されて無くなったのかぁ。


「むっ。我が弟よ。アレを感じ取ったか?」


本日の夕食であるホロホロ鶏の薬草蒸しを食べているメティス姉だけが僕と同じことに気づく。僕を除いて、全能神に近いのは最上級神である彼女であり、全能神の気配を僅かだが捉えられるのだろう。僕達の会話を聞いて特級神以下の女神達もフォークを止める。


「えー、ただいま全能神から通信が届きまして。僕達のレベルが上がったようです。」


「「「「「「「「「マジで!?」」」」」」」」」


はい、マジです。そこで、僕の<スキルマスター>により、<広範囲化>、<鑑定>、<遠見>の合わせ技により全員のレベルを書いていく。なお、<遠見>は現在、プロスペリア王国で要人達の相手をしているメルアさんのレベルを見るために使用している。


ツカネ:レベル350


アカネ:レベル330


チヒロ:レベル395


シラユキ:レベル396


メルア:レベル395


スイカ:レベル395


ソール:レベル399


イードラ:レベル399


イーシス:レベル399


気になるのは僕も含めてレベル390台近くが多いことだ。まるで、特級神のバーゲンセールだな。


アカネは地味に上級神を飛び級しているし。


「や、やったぁぁぁ。神格がまた上がったぞー。」


「あ、あわわわ。中級神からいきなり特級神って、心の準備が。心の準備が。」


「まだ、シラユキさんを越えられないなんて。」


「ワハハハ。持つ者よ。これが持たざる者の意地じゃ。」


神格が上がった女神達は歓喜きわまり、


「あたし別にレベルアップとかいらねぇよ。レベルが上がるくらいなら酒くれよ。」


別に神格が上がっても気にしない者もいれば、


「何故ですの。何故、399止まりですの!」


「仕方がねぇじゃねぇか。あたし達特級神と最上級神とではが存在するって。」


「ええ。最上級神になるには399と400の間にあるを越えなければいけないのは重々承知していますわね?」


レベルが全然上がらずに神格が変化していない者達もいる。だが、それよりも気になるのは


「メティス姉はどんな感じになったの?」


我らが最上級神のレベルである。


「ふむ。いいだろう。私のあそこからあそこまで存分まで除くがいいぞ。我が弟よ。ただし、他の奴らは駄目だからな。」


言い方ぁ!僕が変態みたいじゃないか。でも、鑑定!


メティス

レベル:460

種族:英知神

[能力値]

HP:460,000/460,000

MP:460,000/460,000

攻撃力:460,000

防御力:460,000

[スキル]

<知識管理>、<万能>

[固有スキル]

<英知神>、<五神権>

[好感度]

兄弟愛に満ち満ちている。


「ちなみに<知識管理>だけで、私は書籍に記された事象全てを具現化出来る。魔法は属性に関係なく書物に書かれてある物全てを行使できるし、別の世界の書物さえあれば、その書物に書かれた素材をここに出すことも出来るのだ。この城に使われているレンガとか檜とかも全て姉である私が生みだした物なのだぞ。」


補足説明ありがとうメティス姉。スケールがでかすぎて追いつかないけどね。


しかし気になるのはレベル399と400にある壁という存在だ。その壁をどう乗り越えるかが、僕達に与えられた課題である気がしてならない。

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