信じたいなら信じればいい

第3話 お前、誰だよ…

「てめえ、喧嘩売ってんのか！?」

目の前のあからさまなペアルックをした気持ちわ…、少し不快感を与えるカップルが私を睨む。こう言う奴ら、 ほっっっっんと嫌い。いや、偏見とかじゃなくて。べ、別に彼女いたことないからとかじゃないし！リ、リア充憎いからとかじゃないし…。

「な、なんだって言うんですか？私は別にそんなことしてませんよ！」

「あなた、本気で言ってるの？」

な、なんだ?こ、この既視感…。記憶しているだけでも二、三回は見たことある気が…。……気のせいか。

「おい、お前！何興味無くしたような顔してんだよ！?なんとか言ったらどうなんだよ」

「いやぁ〜、何をおっしゃいますか。別に無くしてなんかいませんよ、ねぇ？」

「いや、ねぇって……」

「もうそろそろ帰っていいですか？」

ほんとなんなんだよ、最近の若者は。こちとら忙しいんですよ…

「おい、待てよ！今さっきのこといいよ。でも、喧嘩を売ってんのは事実だろ」

「なんのことですか？」

「……」

「……」

なんなんなんなんだよ、こいつら……（半分字数稼ぎ）

「……だよ」

「……てんだよ」

「もっとおっきな声で言ってくださいよ。聞こえませんよ」

「……」

「……」

「なんで！笑いながらメンチ切ってきてんだよ!!」

ん？

「それだけならいい…、いや、よくねえよ。よくねえけども！なんで、ホテルの前まで付いてくんだよ！?」

こいつは……、何を言っているんだ？

「マジでわかんない…、みたいな顔してんじゃねえよ！」

「いや、だって…。そんな当たり前のことを…」

「当たり前？どこが？」

「きしょいカップ…、不快な人間がいたらそうするでしょ？」

「お前、マジで喧嘩売ってる？てか、しねえから。そんな事」

「（昼間から盛ってんじゃねえよ）」

「いや、聞こえてっから？」

俺、思うんだ。 偶にあるじゃん？どうしようもなくめんどくさい時って、ね？そん時、どうすればいいのか…。そんなの簡単 ♪

「帰るんだよ！」

……タッタッタ……

ん？

ちょっと待てよ、これって……

「負けた……」(゜д゜)