第5話「店に行く話」
…チュンチュン
朝だ。四季はゆっくりと起き上がる。さすがに起きたばかりなのでまだぼーっとしている
昨日は3人に挟まれてとてももんもんとしながら寝たなあ。3人とも胸が大きくて常時触りっぱなしの夜だった
起きたのであくびをする四季。ふと、周りを見た。あれ?だれもいない?セレナもネルもミアもいない
どこか行ってしまったのか?それとも僕を待って朝ごはんを待っているのか?そう思うと四季は慌てて寝室を出た
2階から下がり1階のリビングへ。リビングに到着したらどこか美味しい香りがした。この香りは…パンと目玉焼きだ
「お、おはようみんな!ごめん僕が寝坊して!」
四季が言うと3人は特別な事は言わなかった
「あらおはよう四季。大丈夫よネルが朝ごはんはネルが作ってくれてるわよ」
「四季くんおはよ!」
ネルが作ってくれてる?キッチンを見たらネルが朝ごはんを作ってくれていた
「四季おはよう。私が作ってるから安心してね」
そう言うとネルは笑顔になる。あ…そう言えばネルは元王宮の料理人だというのをすっかり忘れていた。だから朝ごはんなんて簡単に作るのか
四季は思うとリビングの椅子に座る。慌てて起きなくてもよかった。もうできたのかネルは料理を持ってテーブルに置く
朝ごはんなのでシンプルだ。パン、サラダ、目玉焼き、おまけのコーヒーだ。これだけでも十分な朝食だった
「ネルさん、ありがとう。こういうのは僕が役目なのに」
四季が言うとネルは何も思ってない顔をして言う
「何言ってるのよ。こう見えて元料理人だから安心していいわよ」
「もしかしたら僕よりも上手いと思う」
そう思った四季。しかしネルは首を振った
「ううん。料理っていうのは平等で男性女性、関係ないのよ。私はたまたま好きで料理人になってたの。貴方は料理人だけどそれでいいのよ」
…そう言ってもらえるなら喜んで受け止めよう。四季は思った。セレナは言う
「さ、いただきまーす!」
4人は朝食を食べていた
「ねえねえ4人でショッピングモールに行かない?」
朝食を終えてミアがそんなこと言い出した。今日は4人とも仕事が無い日。四季は言う
「そうだね。行くのも悪くないね。っていうか4人でかー…」
男性1人。そして女性3人となるとどういう買い物になるのだろうか…
「あら。いいわね。近くに大きいショッピングモールあるからそこへいきましょう」
「楽しみね」
セレナ、ネルは言う。ハーレムになってまだ数日も経ってないのにこんな状態だ。果たしてどんな感じになるのか
ここは和の国。多種多様性のある国だ。四季はどういうことが起こるかと思っていた
家を出てショッピングモールへ向かう。その道で四季はまた困ったことがあった
「あ、あのー…セレナが手をつなぐのはわかるけどミア?君もそうなの?おまけに後ろにネルさんが…」
セレナが手をつなぐのはわかるがその反対でミアが手をつなぎ、後ろにネルが後ろを守るかのように歩いていた
手を繋いで歩くのはいいのだが問題は後ろ。胸が大きいネルの胸が四季の背中にちょくちょく当たる
こんな外でむらむらしそうな事案が発生してる。しかし3人は決して何事もなく言う
「あら、女性に守られているなんて嬉しいことよ。四季」
セレナは普通どおりに喋る
「だってー。四季くんの手をつなぐの嬉しいことだし!」
ミアは嬉しそうに言う
「後ろにいるのは好きでいるから安心してね」
ネルは笑顔で言う。胸が当たることは全然気にしてないようだ。いや、むしろ当てるようにしてるかもしれない
なんだかこんなハーレム状態を作っていると普通のカップルから何か思われるのだろうか
そんなことを考えて四季は恥ずかしそうに歩いていた。季節は初夏。温かい日差しが4人を照らしていた
ショッピングモールに着いた。ここは国の中でも十分な大きさを誇る店。人々が買い物しようと集まる店だった
4人はさっきと同じ体勢で店内に行く。ちょうどいい涼しい風が4人を出迎えてくれる。四季が言う
「ここは…随分と大きいショッピングモールだね…」
そう言うとセレナが言う
「なかなか広いものね。さあどこ行く?」
「君達の好きな場所でいいよ?」
四季が言うとミアが喜んで言う
「んじゃあ色々とめぐろう!」
ミアが言って4人はあちこちを巡ることになった。体勢は決して崩さず…
店内を少し歩くとちょうど行きたい店があったのかミアが手をつなぐのを止めた
「見て四季くん!アクセサリー屋だよ!」
おー。こんなところにそんな店があったとは。ミアもそうだがセレナも手をつなぐを止める
4人は入ると色々なアクセサリーがあった。キレイなもの、面白いもの、色々だった
「私あまり興味無いけど四季と一緒なら興味湧くかも」
ネルはぼそっと言う。4人は探していた。四季は店内を回ってみたが何かあるだろうか。セレナに何かあげようと思っていた
「セレナ。このへんの花をかたどったアクセサリーは?」
そう言うとセレナは反応する
「あら!とてもキレイなアクセサリーだわ!うーんいいわねえ~」
「これ、セレナにあげるよ」
四季が言うとセレナはすごい嬉しそうな表情を見せる
「嬉しい!ありがとう私の人!」
「じゃあこれで会計へと行って…」
「しーきくん」
「四季」
四季は一瞬忘れていた。ミアとネルがいたことを。声に反応して2人を見た。ミアは指輪を。ミアも指輪を持っていた
「な、何かな」
反応するとミアとネルが言う
「あたしにもこれ、買ってあげるね。四季くんのために」
「これを付ければ私達は一緒になれるのよ。大切にしてね」
…言われると四季はセレナのほうに向いた。セレナは特別何も思ってないためかニコニコしていた
「わ、わかったよ」
そう言うとセレナ以外は会計に向かう
「ふふーん!あたしと四季くんとお揃いだー」
「こんな気分になったの旦那以来だわ。嬉しい限りよ」
ミアとネルは同じような指輪を買い、四季はそのまま指に指輪を付けていた。これって半分婚約指輪じゃ…と思っていた
一方のセレナはなんとも思ってなく何よりも四季にアクセサリーをもらったのがとても嬉しかっただけであった
「…で、次はどこに行く?」
そう言うとミアが次の店に指を指した
「ここ行きたい!」
「うんうんわかったここだね…。…!?」
四季はびっくりした。それもそのはず。女性専用下着店だった。四季は慌てて言う
「いや、ここ女性用の…!?」
少しだけ四季は顔が赤くなる。しかしセレナは言う
「大丈夫よ。カップルで入れば全く変な目で見られないわ。ほら、カップルで入ってるのいるでしょ」
「う…うん…」
セレナは何言ってるのかわからないが四季一同は入っていった
「わあ!この柄いいよ!」
「まあ私のような胸が大きいサイズがあるわ」
「このパンツキレイな絵柄してていいわね」
セレナ、ミア、ネルと下着を見ながら何かを選んでる。一方の四季は恥ずかしそうに店内を見てた
コバルトブルーの瞳、ルビーの瞳、ダイヤモンドの瞳が嬉しそうに店内を見ていた
「あ、あの3人さん…?そろそろ決めてくれないと…
」
そう言うとセレナが言う
「四季。これ、いいわよね?」
続けてミアが言う
「このパンツいいでしょ~」
更にネルが言う
「この大きいサイズのブラジャー…いいでしょ?」
3人がいっぺんに下着を見せつけてきた。四季はまた慌てて反応する
「わかった!わかったから!」
四季が言うと3人はわかったのかレジへと向かっていった。四季は独り言を言う
「はぁ…居づらい…」
ため息交じりの独り言だった
15時近い時間帯。4人…いや3人は満足したのかそろそろ帰ろうとしていた
相変わらず両手と後ろに花してた四季だったがなれたのか嬉しそうに4人はショッピングモールを出ていった
「今日は良かったね。色々と買えて」
そう言うとセレナは言う
「うん。これで仕事がはかどるってやつよ!」
続いてミアも言う
「四季くんと一緒だし満足したよ!」
そしてネル
「ええ。こんな嬉しい気分になれたの旦那のデート以来だわ」
3人とも嬉しい気分であった。四季はふと、付けてもらった指輪を見た。まるで婚約指輪のようだった
(こんなことされて…今後は大丈夫なのかな?セレナのこともあるし、どうしよう…)
4人はショッピングモールを出ていった。初夏の日差し。これからも熱い愛情表現が出てくるかもしれない
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