たろーの日記

１がつ１３にち

１（いち）がつ１３（じゅうさん）にち

【たろーに買ってきた】

そう言って、く（・）ろ（・）い（・）の（・）が白いなにかをぽんとくれた。

「えっなぁに、これ？」

ぼくはおどろいた。

この赤いへやにはぼくとくろいのとあとはごはんくらいしかなかったから。

【これはたろーに買ってきたもの】

く（・）ろ（・）い（・）の（・）のこたえは、いつもこたえになってない。

このまえ「このへや何もないね」って言ったのを気にしてたんだろうか。

それともこのまえ「たいくつだよ」と言ってしまったのが聞こえていたのだろうか。

ひどいことを言っちゃったのに、く（・）ろ（・）い（・）の（・）は怒らないで、それどころかぼくのために何かを買ってくれたのか。

く（・）ろ（・）い（・）の（・）はとってもやさしい。

ところで、なんだろ、これ？

ぼくは白いなにかを両手でもちあげた。

ボールみたいに丸くて大きいけど、ボールみたいに跳ねたりしない。

おもちみたいに長くのびるけど、おもちみたいなにおいじゃない。

クッションみたいに顔をうずめてみた。

顔がどんどんしずむ。

なんだかこわくなってすぐに顔をはなした。

いったいなんだろう、これ？

まぁなんだっていいか。

く（・）ろ（・）い（・）の（・）がはじめてくれたプレゼントだから。