響の密会
さて、1人になれたな…
魅里達から提案してくれて助かった…
僕は魅里達と別れたあと
ショッピングモールの喫茶店に向かった
「悪いですね…呼び出しちゃって…」
「かまわないよ…どうせ暇だったしね?」
長い白髪、片目を隠した目隠し仲間の女性
いつも良くしてくれる萌え袖の情報屋
「メリーさんと外で会うの何か新鮮ですね?」
「ワタシはあまり目立ちたく無いからね…とはいえ今回は助手君を向かわせるわけにもいかなかったし」
「確かに巻き込みたく無いですよね今回の件には」
有能とは言ってもまだジョッシュは
若いしな…裏社会の深いところはあまり
関わらせたくない。
「さて、本題に入ろうか響…例の金だがやはりちゃんとしたお金じゃなかったよ」
「でしょうね…」
年金をコツコツって額じゃ無さそうだもんな
「君のところにきたお爺ちゃんなんだが」
「あぁ、口ひげ蓄えたっておじいさん…え?そっちも分かったんですか?流石ですね!」
「誉めても何も出ないよ?…まぁ有名人だからすぐ分かったよ調べずともね」
「有名人?」
「口ひげ蓄えたて超大金を動かしたとするならそのお爺ちゃんは間違いなく《バンク》だ」
「バンク?」
「裏社会では有名な人物でねありとあらゆる裏の人間や企業に金を貸している…だから#銀行__バンク__#。」
「なるほど…でも文字通りの個人銀行になりえるほどのお金…どうやって」
「バンクがトップの組織はありとあらゆる裏の仕事をこなしていてね、誘拐に麻薬、武器密輸…まぁ他にも悪いことだなと頭に浮かんだ物はほとんどしてるんじゃないかな?」
「えっらいお爺ちゃんだこと…」
「ある意味では裏のトップだよ…そして良く考えてごらん響」
「考える?」
「そんなトップのお金を腕っぷしがたつとは言え若造が盗めると思うかい?」
「……確かに」
おそらく銀行口座に預けてたんだろう
流石に膨大な金を現なまで保管してないだろうし
「ちなみに今回盗まれたのはバンクが所有していた金塊と口座に預けていた膨大な金だ」
「なるほど…一部は金塊に変えてたわけか」
すべてを預けるわけじゃなく
ふたつに分けることでリスクヘッジを計ったと…
まぁ、今回は両方取られた訳だが…
「しかし、口座の金何か簡単に盗めるんですか?かなり厳重にしてたでしょ?」
「そう…そこだよ響…だからワタシはさっき言ったように若造に何故盗めたのかが凄く疑問だった」
「…だったってことは理由が分かったと?」
僕がそう質問するとメリーさんは
コーヒーをひとくち飲むとコクりと頷き
「ある男が関わっている」
「ある男?」
「…ジェネスと呼ばれる男だ」
そこから先、メリーさんは教えてくれなかった
ジェネス…いったい何者何だろう…
「まぁ、ワタシのオススメは今回の件に関わらないことだが…もう遅いしね…十分気を付けてね響…ワタシは友人を失うのはもうごめんだ」
「そうですね気を付けます」
僕がそう言うとメリーさんは
少し笑い
「あ、忘れるところだった…頼まれていた偽造の身分証明書だ…個人でやってる起動に乗り始めた会社の社長ってことにしておいた。アポも明日のを取ってある…時間は14時だ」
「何から何までありがとうございます。」
「お得意様だしね…まぁ、さっきも言ったが気を付けてね」
「分かりました。任せてくだ…ん?」
せっかくかっこよく決めようと思った瞬間
電話が鳴った
「もしもし?魅里か?…ん、分かったすぐ行く」
魅里達の買い物が終わったらしい
えらい息切れしてたがどうしたんだ?
「お姫様達の買い物が終わったのかな?」
「そうらしいです…僕戻りますね?今日はありがとうございました」
「気にすることは無いさ…報酬、楽しみにしているよ?存分に色を付けてくれるでしょ?」
「あはははは…」
足元を見られてしまった…
まぁ、色ベタベタに付けなきゃ確かに割に合わないか
「えぇ、期待しててくださいね」
「期待してる…あぁ、それからもう一つ」
「はい、何ですか?」
メリーさんはそう言うと立ち上がり
こちらを見ながら
「今回の若造は《スピア》と名乗ってるみたいだよ。出始めの癖に一丁前に#裏の名前__コードネーム__#を名乗るなんて生意気な小僧…つまり自信家だ。一番注意するべき性格だよ、何をするか分からない」
「《スピア》ありがとうございます。肝に命じておきます…それじゃ、また。」
そう言って僕は魅里達の所に急ぐのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます