5分で解決探偵は、死と隣り合わせ

なのの

導入 始まりは滅茶苦茶だった

 俺は、御紛みこな端帝はみかど、何故か五分で解決学生探偵だ。

 これは、5分で解決探偵の誕生譚であり、事件とも呼べない小さな物事を解決する話だ。


 *


 少し前の事、ある日、目が覚めたら目の前にある何かの後光が眩しすぎて目が焼き付いた。

 それはもう閃光弾を喰らった様なもんだ、「目がー目がー」と言いながら苦しんでいると、脳に直接声が届いた。


『オゥオゥ、俺は5分で解決探偵クリエイト神だ!イカシてるだろ~?

 今回お前オゥ、なんと五分で解決探偵に任命するゼィ!』

「何を言って──」


 神とやらは俺の言う事に聞こうともせず、俺の声帯を一時的に潰して喋れなくした。

 黙って聞いていろと実力行使を仕掛けて来たのだ。

 さらにはズッチャカズッチャカとビートが効いたリズムが流れ始める。


『HEY YO!

 お前解決、与える力、それはズバリ、第三の目!

 怪盗解決、無理難題、出来なんて、言わせない、

 制限時間、たったの五分、デコを見れば、現る表示!

 失敗自体、危険大変、リスクはあるぜ、お前の死!

 THANK YOU!HOOOOOOOOOOOO!』


※翻訳:事件を解決する為に第三の目を与える。

    時間制限は探偵の視界に入る人間が事件と認識してから5分

    制限時間は、依頼者のおでこに現れるが探偵にしか見えない

    そして、失敗すれば死ぬ。


 わざわざ翻訳が後付けで聞こえて来たぞ、ラップパート必要だったのか!?

 最早、唖然とするばかりだ。

 結局目が焼き付いたままで姿は見ずじまい、神と確証できるものは何もなかったのだ。

 だが、ラッパーがこの部屋に突然現れるのも不自然なはなしだ、それに、どうして死ななければならないのか、理不尽すぎて訳が分からない!

 俺はこれがふざけた夢の延長だと思って、何事もない日常に戻ろうとした。

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