manを日本語化する

*本稿は必要がある方のみ行ってください。但し、やっておくと便利かも知れません。


 linuxにはmanというコマンドのオプションなど使い方を説明する便利なコマンドがあるのですが、例えばlsコマンドの説明を確認するために「man ls」と入力すると以下のように表示されます。


S(1) User Commands LS(1)


NAME

ls - list directory contents


SYNOPSIS

ls [OPTION]... [FILE]...


DESCRIPTION

List information about the FILEs (the current directory by default).

Sort entries alphabetically if none of -cftuvSUX nor --sort is speci‐

fied.


Mandatory arguments to long options are mandatory for short options

too.


-a, --all

do not ignore entries starting with .


-A, --almost-all

do not list implied . and ..

(以下、省略)

 


 上記のように、基本的に英語で表示されるので、英語が苦手だと分かりずらいかも知れませんね。

 英語に自信があれば不要ですが、初心者の方や英語に自信が無い方は日本語化をお勧めします。


 手順は以下となります。


①以下のコマンドで必要なパッケージをインストールします。

(以降は#以下のコマンドを入力してください)


# dnf -y install perl-Env make


②以下のサイトよりman-pages-jaの最新のアーカイブを確認します。

https://linuxjm.osdn.jp/download.html


2022年5月27日現在ではman-pages-ja-20220515.tar.gzが最新版ですが、毎月15日に更新されますので、極力インストール時に最新の物をダウンロードしてください。


③man-pages-jaアーカイブのダウンロードと展開します。


# curl -O https://linuxjm.osdn.jp/man-pages-ja-20220515.tar.gz

# tar xzf man-pages-ja-20220515.tar.gz


「man-pages-ja-20220515」は②で確認した最新版のアーカイブと置き換えて下さい。


④man-pages-jaのインストールを行います。以下のコマンドを実施してください。

# cd man-pages-ja-20220515

# make config

perl -w script/configure.perl

[INSTALLATION INFORMATION]

(just Return if you accept default)

Install directory [/usr/share/man/ja_JP.UTF-8] ?: ←このままEnter

compress manual with..

0: none

1: gzip

2: bzip2

3: compress

select [0..3] :1 ←1を入力しEnter

uname of page owner [root] ?: ←Enterキー押しっぱなし

group of page owner [root] ?: 

(中略)

All OK? (Yes, [C]ontinue / No, [R]eselect) :Yes ←Yesを入力しEnter


[INSTALL PACKAGE SELECTION]

(just Return if you accept default choice)

(you can change the default by editing script/pkgs.list)

[ 0/121] shadow [Y/n] ?: ←Enterキー押しっぱなし

[ 1/121] GNU_coreutils [Y/n] ?:

(中略)

All OK? (Yes, [C]ontinue / No, [R]eselect) :Yes ←Yes入力しEnter

(中略)

[RESOLVE CONFLICTS]

(just Return if you accept item 0)

[0/163] There are 2 pages for basename.1: ←Enterキー押しっぱなし

0: in GNU_coreutils

1: in gnumaniak

Which to install? (0..1) : 

[1/163] There are 2 pages for cat.1:

0: in GNU_coreutils

1: in gnumaniak

Which to install? (0..1) :

(中略)

All OK? (Yes, [C]ontinue / No, [R]eselect) :C ←大文字のCを入力しEnter

creating installation script...done

now you can "make install" as user root.


⑤上記でmake installが可能になります。以下のコマンドを入力してください

# make install

(若干時間が掛かります)

# mandb


⑥実際にmanが日本語化されたか確認します。以下のコマンドを入力してください。

# man ls


LS(1) ユーザーコマンド LS(1)


名前

ls - ディレクトリの内容をリスト表示する


書式

ls [オプション]... [ファイル]...


説明

FILE (デフォルトは現在のディレクトリ) に関する情報を一覧表示します。

-cftuvSUX のいずれも指定されず、 --sort も指定されていない場合、 要素は

アルファベット順でソートされます。


長いオプションで必須となっている引数は短いオプションでも必須です。


-a, --all

. で始まる要素を無視しない


-A, --almost-all

. および .. を一覧表示しない


--author -l と合わせて使用した時、各ファイルの作成者を表

示する



 この様に日本語化されていれば成功です。

 本番環境ではやらない方が良いと思いますが、テスト環境では日本語化した方が便利かと思いますので是非試してください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る