クイーンズタウンからロード・オブ・ザ・リングのロケ

 クイーンズタウンでは指輪物語のロケ地ツアーにのってしました。ガイド兼ドライバーさんは、音楽と映画専攻だった61歳のおばあさま。ご自身はチェロを弾くのだとか。

 パワフル。超パワフル。

 ラピュタのドーラさんそのままでしたのでドーラさんと名付けました。義理の? お爺さんだったかおじさんはスコットランドのニュージーランド大使? 逆? だったらしいです。すみません、忘れました。旦那様はその道では著名な油彩画家。ご逝去されて間もなく、だそう。


 乗合の車でロケ地めぐり。ロスロリアンとかアイゼンガルドとか王の柱とかアルウェンと会うところとか、いっぱい回ってきました。

 山の方は流石に行けずでしたが、あそこの山がガサドシュで、あそこがモリアで、あれがローハンからの難民がいたところで……と教えていただき。


 驚いたのは、一つのシーンを作るのに複数の場所を合成していること。例えばアルウェンが馬に乗ってフロドを助ける場面、アルウェン側と対岸は別の川の場所なんですね。

 ボロミアが戦死するのも、戦っている場所と死ぬ木がある場所が違うのです。

 アラゴルンが流されるのも3箇所だし。監督、どういう想像力してるのですか!


 四駆で水の中まで走りました。ばっしゃーんと。ほんと、ガイドさんの運転もトークもドーラさんです。

 山の方は、スコットランドから来た人々がゴールドラッシュの時代から使っていた山道に連れて行っていただきました。スキッパーズというところで、下手したら落ちる危険道、絶壁。

 それを悠々と駆け抜けるドーラさん、しかも余裕でガイドしながら。同行のイタリア人のハネムーンというご夫婦、奥様の方が酔いやすいとのことで、終わった時はけっこうげっそりしてました。

 ひかしさすがヨーロッパの方です。ドーラさんに写真を撮ってもらう際、「ハネムーンだからキスして」と言われてもやっちゃう。躊躇なし。


 ロケ地はものすごい数の場所を組み合わせていてわけわからなくなりそうなので、しっかり完全ガイドしていそうなブックを買いました。クイーンズタウンに行ってみたいという親の希望が出たのと(でも何をしたい、というわけでもない)、ニュージーランドいくならロケ地ツアーに一つは行きたいと私のわがままでした。

 マニアなので、話し始めると止まりません。エッセイがいくらでも書けてしまうので危険です。ドーラさんもかなりお好きなようでした。アラゴルンが一番好きだそうです。初めはヴィゴ・モーテンセンの予定はなくて、他に四人候補がおり、ヴィゴのことをピーター・ジャクソン監督は知りもしなかったとか。


 また来たいなあクイーンズタウン。季節を変えて。今度はMisty Mountainに登ってみたいし、ホテルではなくキッチン付きのMotelに泊まってまったり過ごしたい。

 New Zealandはキッチン・ランドリー完備(共用もあり)のMotelが割と普通なのです。食事やレストラン・サービスはないけれど、地元のものを買ってきて新鮮調理をできるので私は旅先でもこのスタイルのステイの方が好き。仕事での渡航時もそうでした。

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