鍵盤楽器の話

 えっくすさんでお話ししていた(というより私が一方的に食いついた)お話しです。マニアすぎて長くなりそうなので、ご迷惑をかけては……。


 蜜柑桜は楽器が大好きなのですが、鍵盤楽器が特に歴史的に面白いと思っています。匠響子のお話でも若干、古いピアノのタイプであるフォルテ・ピアノについてネタにしました。

 ピアノは若い楽器なので、1700年ごろにやっと誕生。イタリアのクリストフォリという職人が発明。チェンバロの欠点を克服した楽器です。

 初期のピアノの音域は非常に狭くて、それが5オクターヴ半〜6オクターヴ……と広がって次第に88の鍵盤を持つように。

 まだ鍵盤音域が狭い頃、それでも音を増やしたい! とつくられた機構が「ブロークン・オクターヴ」です。一つの鍵盤を分割して、それぞれに別の音を割り当てます。これで欲しい音が鳴ります。

 一方、ショート・オクターヴというのもあります。例えば鍵盤の並びは、上から「ソファミ」(便宜上、階名で呼びます。GFEです)だとしましょう。でもハ長調だとミの音よりもドの方が重要な音だからこっちが欲しい! となったら、ミの鍵盤でドの音が鳴るように変えてしまうのです。


 昔の人はよく考えますよねー! これは調律も弦長の設計も難しいと思うのですが……

 弦の数も昔と今とでは違います。どんどん音がパワフルになるように増えるのです。特に低音は弦の数を増しますが、高音もそれに追いつけ、で一音に対して張られる弦の数が増えます。

 しかし、弦を張り巡らせている箱があるわけです。ピアノはものすごい張力に耐えているので、重たい金属弦の張力が増せば支える箱の力も必要。初期のピアノは大部分が木製ですが、そんなものでは無理! と金属フレームが開発されます。


 今のモダン・ピアノとフォルテ・ピアノの音、全然違うのですよ。機構も大きく異なり、昔のピアノにはたくさん面白い工夫がなされていて、見ていて飽きません。

 ああ楽器博物館行きたい。


 毎日チャレンジ稼ぎついでに、マニアックな話でした。

 たくさん各地の楽器博を巡ってきたのですが、まだまだ行きたいところがあります。


 そして鍵盤楽器の話になるとまだまだ面白くて語りきれない。語り尽くせないです。オルガンもいいですよね。教会に行ったらまずオルガン探します、と言ってもいいくらい。楽器そのものだけではなくて、彫刻にも意味があるし……


 そしてカドカワBOOKS長編ファンタジーコンテスト、いろんなコンテストや自主企画の影響もあってか、お客様の足が……昨日0、今日も一桁で沈んでいます。後2週間、どうにか粘って! ランキングではシリアス・ファンタジー系統の作品よりライトノベル、ですね。この手の超シリアス神話ファンタジーは異色です。焦れ恋は溺愛にいそうですが。


「月色の瞳の乙女」、キャッチコピーをもう一度変えてみようかな……。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667049844136


 こちらもたくさん教会を出しましたが、特定の宗教に絡めたくなくて楽器は出していません。しかし頭の中にある設計イメージはやはり西洋教会建築なのだなぁ。経験上。

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