解説
ラブコメ解説
皆様こんにちは、斑猫です。
ラブコメ「【完全版】彼女の浮気が発覚してガチ凹みしている僕を、美少女妖怪の二人組が癒してくれた件」は如何だったでしょうか。
元々読み切り版として単独の物語を投稿していたのですが、メインヒロインの正体が正体だったので、裏事情が解る内容を加筆し・外伝の一つとして投稿いたしました。
それでは後書きの代わりに解説を行おうと思います。
なお、ネタバレが多分に含まれておりますが……この外伝を読んでらっしゃる方は大丈夫ですよね!
【物語のテーマ】
一見すると可愛い妖怪美少女が失恋した主人公を慰めてくれるだけの物語に見えるのですが、
・異形の者でも親切に接すれば良い事がある
・とはいえ、異形の者と人間とは異なる世界に生きる
と言ったテーマも内包されております。だからこそ、主人公のハラダ君は妖怪の美少女たちと別れ、自分の暮らしを再び続けていくという展開が示唆されているのですね。あくまでも美少女(♂)ではないか、というツッコミも出てきそうですが。
なお、「調子に乗って悪事を働こうとすれば痛い目に遭う」というブラックなテーマに関しましては、後日譚「妖獣跋扈のショウタイム」でじっくり描写しておりますのでそちらもどうぞお楽しみくださいませ。
【物語の位置づけとヒロインの正体】
読み切り版のラブコメ自体は独立した物語なのですが……お気付きの通り「九尾シリーズ」と同一の世界観でのお話になります。まぁ斑猫の作品は何処かしら物語同士がリンクしている事があるので良くある話ですね。
九尾シリーズの主人公たちが女の子に変化して活躍する……そう言った意味ではこのお話は先行作品「魔法少女ファントム☆ウィザード」の姉妹作と言っても良いかもしれません。但しこちらの方が、「魔法少女~」よりも少し大人向けですね。
そしてヒロインの正体は、島崎源吾郎と雷園寺雪羽がそれぞれ女子に変化した姿という事になります。余談ですが源吾郎君は本編で女子変化したのはわずか6回、雪羽君に至っては女子変化のシーンは皆無です。なので彼らは男の娘では無かったりするんですね(笑)
源吾郎君が変化した時の変名である宮坂京子は、実は本編第二部でもきちんと登場しております。宮坂京子の活躍及び雪羽君との関係性については、是非とも第二部をご確認いただければ幸いです(ステマ)
一方、雪羽君の変化した際の変名である梅園六花は、その名前からして自身の正体をほのめかしているんですね。苗字には園という漢字が使われている事、六花が雪の別名である事を踏まえると、解る人には解るネーミングだったりします。
ちなみに梅に関しましては、彼が菅原道真を信仰しているという所にちなんでいます。
【後日譚についてとその解説】
後日譚の「妖獣跋扈のショウタイム」は、源吾郎君たちの異形としての一面をホラーテイストに描きたいという気持ちで執筆いたしました。本編でも源吾郎君は妖怪に類する存在である事は描写されているのですが、彼視点で物語が動いている事もあり、彼自身の持つ異形らしさの描写はあまりなされていなかったんですね。
元々異形としての源吾郎君たちの姿を描写したいと思っており、ある意味明るいラブコメの対になる形で執筆いたしました。
それではちょっとした元ネタの解説をいたしましょう。
・ヘレン・ヴォーン:アーサー・マッケン作「パンの大神」に登場するヒロイン(?)医師がメアリという少女を脳手術した際に産み落とされたとされる女性であり、長じて妖しい魅力を持つ魔性をはぐくみ、男たちを破滅させていったという。
彼女は最後に首を括って死んでしまうのだが、その骸は女から男、男から獣へと変貌していったという。
宮坂京子なる少女が狐や肉感的な美女の姿に変貌する所を見た「俺」は、思わず妖狐の姿にヘレンを重ね合わせたのである。丁度宮坂京子もヘレンも異形と人間の後輩によって生まれているという共通点もある。
それに奇しくも子ぎつねヘレンという映画もありましたし(小声)
・操る術が一流ならば使い手も一流:漫画「マギー's犬Jr」のセリフをもじっています。確か原作では「超一流の犬を飼う私も超一流」だったような(うろ覚え)
なおこの漫画、原作者は小池一夫・ 梶研吾・ 叶精作の三名でございます。多分原作者の名前を見てあっ(察し)となった方もいらっしゃるかもですね。
それでは皆様、また何処かでお会いいたしましょう。
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