音ゲーの裏側

U朔

音ゲーの裏側

「ノーツごとに整列。ノーツ番号」

「タップ、1」

「フリック、2」

「ロング、3」

「スライド4」

「クリティカル、5」

「よっし。準備完了だな。さぁ、戦の時間だ‼︎」


 薄暗い部屋に、カーテンの隙間から陽が降り注ぐ。ほんの僅かな、足元さえ見えない程の小さな光。私は、ブルーライトの光源を開き、指のストレッチをする。これから、戦に行くかのように。


「どうした、フリック6」

「すっ、すいません。今日は体調が優れなくて・・・」

「甘ったれるな!そんなんでお前は、この職場で生きていけると思うのか?」

「すいません。おっ、俺頑張ります」

「よーし、お前ら気合い入れろ」

「「「「ライブ、スタート‼︎‼︎」」」」


 私は、ブルーライトカットのメガネをかける。光源を机に固定し、髪をまとめる。水を一口飲み、気合を入れて、ボタンを押す。

「ライブ、スタート」


「始まったぞ!タップ7はどうした?」

「まだ来ていません」

「くっ。仕方ない。タップ8、タップ7の代わりにお前が行け!」

「りょ、了解しました」

「お前ら!全力で行け‼︎」


 ふぅ、終わった・・・。今日もフルコンボだ。明日も頑張ろう。


「お前ら、今日の働きは何だ!」

「すいません。タップ7のカバーが間に合いませんでした」

「お前ら、そんなんで許されると思っているのか?」

「「「「「思いません‼︎」」」」」

「そうだよなぁ!特訓だ!お前ら、並べー!ノーツ番号!」

「タップ、1」

「フリック、2」

「ロング、3」

「スライド、4」

「クリティカル、5」

「よっし。お前ら、気合い入れろよ‼︎」

「「「「「はいっ」」」」」

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