目的地

リックはさっそく、アルテッサに渡された地図をアンとリーンにも見えるように広げる。


「さて、ここはどこなんだろうか?」


 リックは改めて地図を見るがやはり見たことの無い地形だった……それはアンとリーンも一緒だった。


「とりあえず聞き込みしかないわね」

「そうだな、じゃあ皆でそれぞれ聞きに行こう。1時間後またここに集合でいいかな?」

「えぇ、リーンもそれでいいわよね?」


 リーンもアンに言われ頷く。


「あ、でも地図はこれしかないけど、どうしようか……」

「それならちょうど紙があるから写しちゃいましょうか」


 アンがそう言い、紙を取り出すとリックの持っている地図をペンで紙に書き写していく。

 リックはアンが書いた地図の写しで絵も上手いんだろうな……と思うほど分かりやすい地図だった。

 リックが持っていた地図を簡単に2枚描いたのをアンとリーンが持ち、リック、アン、リーンで3手に別れて聞き込みを開始した。

 それぞれ地図を見せながら聞きに行くが誰もアルテッサが持たせてくれた地形は知らないと言う話だった。


 1時間が経った……。


 集合場所に3人が集まる。


「どうだった?」


 リックがアンとリーンに聞く。


「こっちは誰も知らないって言われたわ……リーンは?」

「同じだ。誰も知らないらしい」

「リックは?」


 アンに聞かれリックは首を振る。

 どうやらこの町の人達は地図の場所を知らないらしい。

 手がかりがなくなりどうしようかと思っていた。


「手がかりなしか……これからどうしようか?」


 リック、アン、リーンはそれぞれ考え込む。

 手がかりがなければ、動く事も出来ない。

 だが、いつまでもこうしてはいられない。


「とりあえず、今日はもう遅いからこの街に泊まって明日の朝、違う街に行ってみましょうか」

「そうだな」


 もう夜に近い時間のために3人は今日は宿に泊まることにし、朝になったら違う街に行く事にした。


「確かあっちに宿屋があったわ。部屋が空いてたら、そこで泊まりましょう」

「あぁ」


 アンは先程の聞き込みで見つけた宿屋へと歩き出し、リックとリーンが後を着いていく。


 宿屋へと着くと、アンはカウンターの場所へと歩き出す。


「3人なんですけど……部屋空いてますか?」

「3人ですか?えっと……あぁ、空いてますよ」


 どうやら部屋は空いてるようだったので今日は野宿とはならいようだった。


「じゃあ、お願いします」


 アンが宿代を払う。


「ちょうど頂きました。はい、これ鍵ね」

「ありがとう」

「ごゆっくりとどうぞ」


 アンは鍵を受け取り、部屋へと向かう。

 部屋へと着くと鍵を開けて中へと入る。

 部屋には3つベットがあるだけでシンプルな部屋だった。

 各々ベットに行くとベットへと座り一段落つく。


「はぁ……なんか今日1日で色々あってちょっと疲れたな」


 リックがボソリとそう呟く。


「そうね……色々あったもんね。少ししたらご飯食べに行きましょう。その後はお風呂ね」

「そうだな」


 リックが答える。


 本当に色々あった。

 アビィに助けられ、その後にアビィを助けたいと思い、旅に出てすぐにアンとリーンと出会い、聖域の秘密が分かり、今こうしてアンとリーンと旅に出ている。

 世の中本当に何があるが分からないなとリックは思うのだった。

 

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聖域を守る少女 可憐 @hiiragi_Karen

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