第155話 ネクタイ・はい
日曜日だというのに、家で仕事をしていた。いい加減な書類にイラついていると「お父さん。はい、これ」娘が珍しく書斎に来てた。包みを開けるとネクタイが入っている。
「きょ、今日は父の日なんだからねっ」
そう言い残すとすぐに出ていった。
日差しが気持ちのいい、梅雨の合間の昼下がりだった。
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