第2話 魔物な森

ここは大陸の真ん中に存在する世界で最も恐れられる魔の森。


その上空には、ドワーフたちが作った空飛ぶ街が存在する。


ドワーフとドラゴン(名はハクと呼ぶは)よく魔法などについて共同で研究をしている。


最初の開発は空飛ぶ町。


何故この街が誕生したのか?


それは、人族領から魔の森まで逃げてきた亜人達をドラゴンのハクが保護したところから始まる。


それではなぜハクが見ず知らずの亜人達を助けたのか

白の生い立ちから遡る。


魔の森は強いものが全て。

その中でもハクは強すぎるが故に他の魔物達から恐れられ

近づけば逃げられる。


ハクは生まれてからずっと孤独だった。


そんなハクに恐れもせず亜人達は近づき助けを求めた。


生まれて初めて誰かに必要とされたハクは嬉しくて亜人達を助けたかった。


さっそく、亜人たちを森にかくまおうとしたが森のモンスターたちは自分達が強いと認めた者しか住むことを許さなかった。


その為なにか良い考えがないかと思案し、上空なら問題ないのではないかという意見がありモンスターたちをなんとか説得(ちからで)できたこともあり上空に街を作る事にした。


森の一部を実験で吹き飛ばすこともあったが無事に成功した。


仕組みとしては、自然と魔力が発生する森の特徴を生かして魔力を必要量取り込んで風魔法を発生させて浮かせ続けると言うもの。


この仕組みの魔法陣を作るのに3ヶ月かかった。


失敗の毎日。だがドワーフたちは諦めなかった。

人に奴隷として強制的に作業させられる環境とは違い

自由に創作できることに泣いて喜んだ。


失敗のたびに爆発する時もあったが

楽しくて楽しくて仕方がないドワーフたちはめげない。

あとなんでかわからないが実験を見ているうちにワクワクが止まらなくなったハクは実験に付き合うようになる。


ハクは実験の魔法陣に魔力を込める作業に付き合いながらドワーフたちから技術を学んだ。


周りにいたテンションに追いついていけない実験を手伝っていた


人たちは、最初いつ失敗して爆発するかわからないことに


ビクビクしていたが


今ではやるしかないと腹をくくり実験に参加している

中には遺書を書く者たちもいた。


内容は


「これが最後になるかも知れない ずっとずっと愛している」


というガチもの。


魔法陣の製作をしないものたちは


浮かせる予定地に人数分の家を建てた。


魔法が使えるものたちも多く


作業は予定していたよりも早く終わった。


そして3ヶ月、循環型魔法陣が完成した。


実験では魔の森にある山を浮かせる事に成功している。


準備を整え、早速街を浮かせることにした。


予定では上空百メートルまで街になる5キロの土地を浮かせる。


念のため住人たちは町から離れて様子を見守る。


緊張の中、魔法陣を起動させる。


起動後、魔法陣を起点に四方に5キロの円形の土地が


上空に浮かんでいく。


街は魔法陣のある中心部が1番高くなるように端に向けて


傾斜ができるようになっている。


理由は生活水を生成した後、水路を作り


各家に水を届けられるようにするため。


街は無事上空百メートルまで浮かび


亜人の町「スカイ」が誕生した。


住民たちの反応は街を見て泣くもの


笑って喜び合うものなど反応はさまざま。


魔法陣を作ったドワーフたちとハクは


喜びのあまり皆で抱き合った。


神たちは「爆発のたびにハラハラしてしょうがなかった」


と肝を冷やした。


見守る中でよく冷や汗をかいていた。


「だが、街を空に浮かせるなんて考えたこともなかったぜ。おもしれえことを考えたもんだ。」


と技能神、ライが感心したように当時の心境を語る。


そして、あれから数年後の現在の様子は?

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