@aoimozii

第1章「罪と罰」

なかなか安堵できない。

急に不安の波が部屋を覆う。

数日に1、2回はこんな感覚に陥る。不安だが、少し落ち着く。部屋の外から声が聞こえる。壁の向こうで明るい笑い声をあげているのが、1番下の妹楓、最近保育園に行きだした。その声を静かにさせようとしているのが、小学校2年生の梓。

すると、隣りの部屋のドアが勢いよく開かれた瞬間、妹達の声は死んだ。

廊下を殴る勢いでお風呂に行く足。

妹達が風呂にいる。ドアを強く開き、

折り戸を殴るような音が聞こえた。

「ねぇ、、、お前、、静かに風呂にも入れないの?、、、うるさいんだよ、、」震えているが声の中には怒りが混ざっている様に聞こえた。

梓は「ママ、ごめんなさい!静かにできます!」っと涙を堪えずっと繰り返し言っている。楓はそれを無視し泣きじゃくんでいる。

「、、、だから、、、うるさいって言ってるだろ!!分からないのか!!」

パチン

どこかを叩かれた音がした。どこを叩いたかは分からないが、叩かれた人は楓らしい。口を閉じ、口の中で叫んでいる楓の声が聞こえた。梓は相変わらず「ママ、ごめんなさい!もううるさくしないです」を繰り返し言っている。

「あぁ、もううるさい!おい龍斗、こい!」と呼ばれたので急いでベッドから起き上がったら、もう足音は自分の部屋まで来ていた。ドアが勢いよく開いた。何回このドアに鍵をかけたいと思ったか、鍵付きが良かったと。

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