中世ヨーロッパ小説の糧(イギリス)

愛LOVEルピア☆ミ

第1話 物価、貴族

世界の物価感覚

メダル、貨幣の大雑把な価値。純度は90%以上の目安。

100銅貨=1銀貨 100銀貨=1小金貨(10小金貨=1大金貨) 

金貨=大金貨にすることで日常生活で使用するのが異常ということにしやすいです。

以後通常単位を銀貨だと考えて価格を並べます。千円札だとでも思えば何と無くわかりやすいでしょう。


月給目安(※女性は社会で働くことが認められないことが多い)

上級メイド、女性上級使用人 80銀貨

中級メイド、先輩メイド、対人・調理などをこなす 40銀貨

下級メイド全般、女性の住み込み家庭教師など 16銀貨

男性従僕(フットマン)、家族(老人、夫婦、子供5人)を養う普通のお父さんなど 160銀貨

中流家庭は月額500銀貨ほど

上流層、貴族様は月額5000銀貨ほどを指す

男性従僕(などの家庭層)は1人の下級メイドを雇い、雑用を任せることがある


☆領主貴族

子爵 人口20000人(2500世帯)の子爵領の総収入(70%租税) 1000000銀貨(1000大金貨)年収

全世帯のうち20%が役人なのでここから人件費、各施設の維持費を支払う。

国税を支払う。領土の治安維持、防衛、文化、発展、教育など色々全部支払う。

どのくらい残るかは設定次第。子爵屋敷の維持費、いわゆる生活費も差っ引きます。

月給にして2500銀貨も残ればとは思います。

男爵・人口4000人(500世帯)比例で500銀貨

伯爵は幅が広いので目安。5000世帯(都市)を支配する人物。大奮発で戦時には兵士を5000人供出したら記録に残るほど。通常は1500人程度で装備付き。代わりに傭兵雇って送ったり、お金だけ出す。


以下モノやサービス(一回、あるいは所有や消費なら一カ月の固定費用)

農民の一戸建て 50銀貨

中流市民の家 300銀貨(使用人を雇ったりする商人、ギルドの幹部)

いわゆるお屋敷 1000銀貨(豪商、伯爵以下の屋敷など)

豪邸 5000銀貨(公爵、侯爵、王族など)


農民服(新品) 10銀貨

中古のボロ着 1銀貨

ジェントルスーツ(執事とかの) 50銀貨

家着用貴族子女ドレス、スーツ 100銀貨

外出用ドレス 500銀貨

夜会用ドレス(並) 1000銀貨(昔、着物って実際これくらいでしたね)

社交デビュタントドレス 10000銀貨(領主が借金して買うレベル)

王妃とかの寵姫の憎たらしい最高級ドレス 50000銀貨(しかも二度は袖を通さない、着回しは恥ずかしいとかいう理由で)


馬 500銀貨

馬車 1500銀貨

ガラスのコップ(レア品) 100銀貨

槍、剣(並) 10銀貨

革鎧 50銀貨

フルプレート 1500銀貨

ナイフ 1銀貨

矢(1本) 3銀貨(和弓の矢もこれよりお高いですよ)

クロスボウの矢(1本) 2銅貨


酒 4銀貨(小樽)

昼飯 1銀貨

屋台 5銅貨

夜レストラン 10銀貨

くだもの 5銅貨

コーヒー 2銀貨

紅茶 5銀貨

ミルク(1杯) 1銅貨

胡椒・その他香辛料類(10g) 100銀貨

専売砂糖(10g) 1銀貨

塩(10g) 1銅貨

本(1冊) 20銀貨


辻馬車 5銀貨

歌 1銀貨

本屋で滞在 3銀貨

正式護衛(1日) 20銀貨

病院診察(1回) 10銀貨 

病院治療(1回) 200銀貨

手術(1回) 2000銀貨

ギルド登録手続き 5銀貨

正式お安い性サービス 5銀貨

正式性サービス 10銀貨


☆奴隷

諸説ありですが、概ね7年の奴隷奉仕で解放奴隷になる。その目安での値段です。

主人は奴隷に衣食住を与える義務がある。人頭税的な税金も掛かる。

A 9歳以下  B 10歳-15歳  C 16-25歳 D 26ー老年 若い女(A,B,C)は値段が2倍、病気は半額、怪我は値段が極めて低くなる。母国語(その地域での)が半分以上理解出来れば定価。才能があれば2倍、など

基本価格 C 1000銀貨 B,D 500銀貨 A 100銀貨

これによると

健康で13歳の言葉がわかる女、料理が得意だと 500*1(健康定価)*2(若い女性)*2(才能)=2000銀貨

屈強で中年の男性、言葉はあまり理解出来ないが戦いに使えるが、片腕が無い 500*1(健康定価)*0.5(言葉不理解)*1(定価)*2(屈強)*0.5(欠損)=250銀貨

女の子供で言葉がわかるだけ 100*1(健康定価)*2=200銀貨

青年20歳読み書きまで出来る上に、外国語が一つ解る、見た目も上々 1000*1(健康定価)*2(読み書き)*2(外国語)*2(美麗)=8000銀貨

小さい男の子で病気を持ってて虚弱体質、顔に火傷がある戦災孤児 100*0.5(不健康)*0.5(病気)*0.5(火傷、怪我)=12銀貨5銅貨

若い女で普通、それだけで価値がある。単純に現代で車を買うくらいの感覚で。

なので、そんな財産を蹴ったり殴ったりするのかというと、しません。

イラッとして自分の車のボディ殴る? 損するのは自分です。だから所有者がいる奴隷に手を出すのも、893の車蹴るのと同じで理性的に、やらないでしょうね。

奴隷は高い商品です。



 今回解説する人物(私)は、特にそういう授業を専門で取得したり、そういう資格(あるのか知らないけど)を持っているわけではありません。

 空想で書いているわけでもありませんが、歴史時代は常に変化してきているので、どこかで入り乱れることが想定されます。

 参考程度に眺めてみて下さい。


 この先を読むにあたり、これ(人物紹介)で意外だって思った人は進んでページを読んで、得るものがあると思われます。


架空の貴族の紹介

ジョン・ゼラルダ=ド・ラ・クルス・カーネギー

・第15代ダンバーデス公爵

・第12代ベリックスタン公爵

・第11代ハイラール公爵グランデ

・第11代アヤタック公伯爵

・第17代ビセンテ・デル・カルピン侯爵

・第21代ダンバーデス侯爵

・第27代アランダ伯爵

・第15代モンテレイ伯爵グランデ

・第2代ラ・デントロー子爵

・第9代ボズルー男爵

・第17代セントルイスのボジューレ及びダンジューの男爵

・第28代アランダ男爵

・第29代アランダ卿


 貴族が爵位を一つしか持ってないと思っていた人、いませんか?

 公爵が最高だから一つだけしか持ってないと思っていた人、いませんか?

 同じ名前で爵位違いがあるなんて知らない、そんなかたいませんか?

 その他もろもろ、名前含めてなんだよこれって方は次へ進むと良いですよ。



 爵位には大きく分けて五つがあることになっています。細かいのでよく聞く公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵について解説していきますが、その他を最初にいくつか触れておきます。


 王侯貴族という単語、聞いたことありますか? 偉い人達みたいなね。それと直接は関係あるかどうか知りませんが、王(皇帝も)は爵位ではありません。もし呼ぶならば中国から借りて天爵でしょうか、人爵が普段のやつです。最高位に居る者は天からの啓示を受けて君臨しているので、一般人とは違うんだよっていう、唯一無二の立場って話ですね。そういうことで陛下と呼称されるのは極稀な少数になります。呼称も後程綴りますね。


 貴族とは爵位を持っている本人、これは家単位に与えられるので、100個の爵位を持っていても、家族では家長だけが保持しているものとされます。子供に分け当たるようなものではりません。一人で全てを相続します。(無論例外はありますが)


 貴族と言われる者の範囲は、爵位持ちと妻、伯爵以上の息子、娘、子爵の嫡男と妻、男爵の嫡男と妻までを指します。そこより遠いと本来は貴族から外れることになります。なので子爵令嬢とか男爵令嬢は本当は……ですね。


 話を戻して爵位、五つが最初からあったわけではありません。伯爵と男爵がまずありました。大雑把に伯爵が都市や城塞、或いは軍隊の司令官や部族の長などに与えられた称号で、男爵が王領の派遣代官のようなイメージです。もちろん地主、土豪が王に帰順してそのまま男爵や伯爵もありましたよ。


 その後、王子を公爵にして権威を持たせました。そのうち臣民でも功績絶大な人物に公爵を与えました。暫くしてから侯爵なるものが登場します、イングランドでね。他ではもういたはずですが。王の友達、お気に入りに侯爵をプレゼント、いぇい! んでもって、アイルランド公爵にもしてやった。ダチだからw

 

 暫くして、子爵が追加される。伯爵の子供に……ではなく(そういう側面もあるけど)カウントの補佐にヴァイカウント、副伯爵を作ったわけですね。それが子爵。軍隊になりますが大佐の代行に中佐が作られたり、大尉の副長に中尉があったり。日本語では解りづらいですが、このような表記です。


count カウント。なおイギリス君主に忠誠を誓っている、イングランドの貴族はカウントではなく earlアールと呼称されています。だからわかりづらいだけ。これが伯爵。アールグレイって紅茶のね。

Viscount ヴァイカウント。子爵。Visが副とか補佐の意味合い。


Colonel カーネル。大佐。陸軍ではタイサ、海軍ではダイサって呼んでたって日本では。騒音で聞きづらいからかな、海では。

Lieutenant Colonel ロイテナント、ルテナン カーネル。中佐。代行、副長。大佐は出資者貴族、中佐が指揮官傭兵みたいなね。

Captain キャプテン。大尉。中隊長。海軍では船長ですね。

Lieutenant ルテナン。中尉。副長。なおこれはイギリス、もしドイツで中尉をルテナンって言ったら殴られます、ドイツでは少尉がルテナンで、中尉はオーバールテナンです(苦笑)


 こういった補佐、副長、監視役の意味合いから生まれたとか、そうでないとか。少なくともイギリスでの順番はこうやって生まれてきました。


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