彗星は突然我が家に堕ちる

鳩羽桐一(はとばきりひと)

第1話 その瞳はまるで黄金のようで

小町綾が自室の布団で眠る午前2時、一つの彗星がひときわ強く煌めいた。

ピピピピピピピピーAM8時

特段用事はないが一応健康のためにつけておいたアラームが鳴る。

「ううーん、、あと十分、、、」ほぼ無意識のまま呟きアラームを止めようとするとその手が叩かれた。

「こぉおおおおらあああああ!!!!だめでしょーーーっ!!さっさと起きなさい!」

いきなり脳内に響いた大声に飛び起きる、まだ寝起きで働かない頭をフル回転させる、そういえば私は一人暮らしで、声をかけて起こしてくれる人はいないはず、、、

「きゃあああああああ!?だっ誰!?」

目の前でむすっとした顔をした自分の手をはたいたであろう人をまじまじと見てみる。

長いまつ毛にまるで黄金で作られたような大きな瞳、大きな白いフリルのワンピースにブロンドのロングヘアをまとめる真っ赤なリボン。こんな日本人離れした人がまさか私の家にいるなんて、天地がひっくり返ってもあり得ないことだった。

「私は、まだ夢を見ているの、、、?」

恐る恐る目の前の少女に聞いてみる、すると少女から返ってきたのはまさかの言葉だった。

「あら、ここはちゃんとした現実よ、わからないの?私はあなたが飼っている金魚、コメットよ!」

コメットと名乗る人物が指刺したのは倒れて床をびしょ濡れにしてる水槽だった。

「私は毎日お星様に願っていたの、人間になれますようにって!そしたら私と同じ名前のコメット、つまり彗星が叶えてくれたのよ!」

確かに私は金魚を飼っていた、実家から出るときにじいちゃんに寂しくないようにと渡された子で、うっすらとコメットという種類だと言われた記憶もあった。

でもだからって、、、『急にこんな人間になるぅぅぅぅぅう!!!???』

ここから私、小町綾とこのヘンテコな金魚(少女?)との生活が始まるのであった


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