第9話 誰かの声②
【タイトル】
第9話 誰かの声②
【公開状態】
公開済
【作成日時】
2018-09-25 11:33:55(+09:00)
【公開日時】
2018-09-25 11:34:54(+09:00)
【更新日時】
2018-11-25 21:02:45(+09:00)
【文字数】
751文字
【本文(6行)】
2018/11/25.追記
こういう文字だらけの時期も抜けました。今は大丈夫です。
☆☆☆
「持ってる障害はお前のものだ。与えられた障害もお前のものだ。見つかちまったんだよな──いいか。死にたくないなら、与えられた障害の幸福を探すんだ。いくつある? 夜眠れるようになった。社会に適合できるようになった。現実が少し面白くなった。障害者手帳がもらえるようになった。人から優しさを無条件でもらえるようになった。──そうだ。その面だけを見るんだ。不都合は消していけ。資格試験に不条理に失敗しようと、就職試験で不条理に失格になろうと、それは一度起きた過去の経験上の話でしかない。その時お前は手帳を持っていたか? 人々はお前に優しかったか? お前は、お前は、俺は知ってるよ、お前は、誰よりも苦しい人生を生きてきた。思い通りにならない青春を送ってきた。何もかもを失って、友人なんて邪魔でしかなくなって、普通なら電車にでも飛び込むような、そんな10代を送ってきた。だから俺は知ってるんだ。お前はこの程度で自殺どころか、引きこもることすらしないだろう。周りのサクラの連中には想像も出来ないような進みたくても進めない、挫折の人生を送ってきたんだ。過去のお前が応援してるよ。大丈夫さ。お前は警察だろうと集団だろうと大人だろうとサクラだろうと教員だろうと人類だろうと野望だろうと陰謀だろうと、お前は負けない。お前は負けずに流れるだけだ。戦わずに、ふらふらと、いつも通り、倒れたら医者に頼り、単位はコミュニティセンターに協力を願い、卒業だけを目指して、釘が板を貫くように、落ちていく。それだけさ。お前は、ただただ落ちていく。それ以外しない。戦わずに、聞こえずに、落ちていく。落としていく。それだけだ。行ってこい。それしかできないからお前は」
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