無関心
静かな部屋でひとり
小さな花瓶を手に持っている
誰かに気付いてほしいわけじゃないし
何かを言われたいわけでもない
忘れてしまったんだ、花の名前を
何といったかな
どうしても知りたいわけじゃないけど
モヤモヤするのは好きじゃない
静寂の音が溢れて
透明の色が広がって
少しずつ、少しずつ
光が差し込んできた
ああ、そうだ
思い出した
とても簡単なことだった
あなたの姿が映っているじゃないか
イベリス
そう、イベリスだ
あなたにとって私は
きっと、白い花のままさ
白く、白く
けれどこの部屋に咲く一輪の花
誰も見ない
誰も知らない
誰もいない
ただそれだけさ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます