第4話 来たれ、野外学習!
「ちょっと、なんで
「いやこっちも聞きてぇよ、よりによってチビと一緒の班とはな。」
「まぁまぁ二人共、落ち着いて。」
野外学習の当日、彼女はある人物に向かって不機嫌そうに呟く。
当の本人真祐も結愛の発言を聞くと、気に入らないのか嫌味を吐き出した。
そんな様子を見て、十和は2人をなだめようとするも睨み合って拉致が明かないようだ。
「やったぁ!結愛と同じ班だ!」
「あ、郁利も一緒なんだね!」
そこへ重い空気を吹き飛ばすように、ニコニコした男子生徒がやってきた。
彼は仲良しの幼なじみを見つけると、嬉しそうに駆け寄り声をかける。
「あれ?2人は知り合いなの?」
「うん!郁利は私の幼なじみだよ!」
「僕はC組の
十和の問いかけに結愛がそう答えると、にっこりと微笑みながら残りのメンバーへ挨拶をした。
「これで5人揃ったね、あと1人は…」
「ごきげんよう、皆様。」
6人で1つのチームと聞いていた花凜は、あと1人のメンバーがいないか周りを見渡す。
すると他の学生とは違う身なりの女子生徒が現れた。
「げっ、マジかよ。」
「き、きららちゃん!!!!」
「あー雅さんだ、今日も可愛いね!」
彼女が現れると、真祐は不満げな表情して本音を漏らす。
それに対し結愛は嬉しそうに目を輝かせているようだ。
「あら美月さんありがとう。皆様ご存知でしょうけど、
「雅さんよろしくね。」
彼女の言葉に花凜と十和が挨拶をすると、先生から声がかかった。
「おーい!神野達の班も皆揃ったなら、山チームと料理チームに分かれろー」
どうやら、班の中でも山へ散策に行くメンバーと麓で料理をするメンバーが分かれるようだ。
「チーム分けどうしようか?」
「僕は体力ないし、料理チームがいいなぁ!」
「
教師の言葉を聞いて、十和が皆へ問うと郁利ときららがそれぞれ発言をする。
「え!きららちゃん山行くの!?…なら私も山行く!」
「それなら私は料理チームにするね。」
きららの言葉に皆驚くも、結愛はどうしても彼女と同じチームになりたいようで山へ行くことを決意した。
それに対し花凜は女子1人はいた方が良いだろうと思ったのか、料理チームを希望したようだ。
「僕はどちらでもいいけど、真祐はどっちがいい?」
「あー料理は向かねぇから、山行くけどこいつらの面倒みれるか…」
「ちょっと!私ときららちゃんが足手まといだっていいたいの!?」
「いや、そういうわけじゃねぇって!」
「ほらお二人共、早く行きますわよ。」
最後に残った真祐が山を選択すると、彼の言葉が気に入らなかったのか結愛は食ってかかる。
そんな中、きららは2人のことはお構いなしに山へ向かって歩きだす。
彼女に急かされ、結愛と真祐は1人で行かせるわけには行かないと思ったのかそのあとをすぐ追いかけた。
果たしてこの調子で山チームは散策ができるのだろうか。
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