本気(マジ)で恋してなにが悪い!

雪ウサギ

第1話 日課

「はああぁ、今日もきららちゃん可愛い!」


結愛の日課は学校の後ろの引き戸から、隣のクラスのきららを眺めることであった。

しかしそんな幸せなひとときに、聞き慣れた声が聞こえ彼女は嫌な顔をした。


「おい、チビ邪魔。」

「うわ、神野かみのじゃん。てかチビじゃないし!」

「は?チビはチビだろ。それに俺は神野しんのだわ!」

二人は顔を合わせるなり、毎回いがみ合う。


「真祐、その言い方は失礼だよ。ごめんね姫海さん。」

「んーなゆくんに言われたら許すしかないよね!」

「は?意味わかんねぇ!つか、またアイツ眺めに来てんのかよ。飽きねぇなぁ。」

「悪い!?好きなんだからいいでしょ!」

そんな様子を見た十和は、彼に注意をすると結愛にすぐ謝った。

それに対し、真祐は彼女の発言に納得いかない様子でまた嫌味を吐き出す。

すると結愛も対抗して彼の言ったことに対し、ほっぺを膨らませながら言葉を返した。


「おーい!結愛、そろそろ授業始まるよー!」

「あ!花凜教えてくれてありがとう!」

「ほら、僕達も教室入ろう。」

「あぁ」

そんなやり取りをしていると、花凜の声が聞こえ結愛は真祐にべーっ!として別の教室へ戻って行った。

彼はその仕草にイラッとするも、十和に促され自分達の教室へ入る。

2人が教室に入り席へつくと、始業開始の鐘がなった。


さて。結愛と真祐がなぜこのような関係になったのかというと、それは入学式まで遡る。








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