第58話 デカ尻の素晴らしさをシリました

「チョコパンと……ラムネが…………眠い……(すやー)」


 ベルちゃん、もう主語と述語が噛み合ってすらないよ!

 義妹の言語力低下が深刻過ぎる。

 うん、分かってますよ。単純に眠かったんだね。


「エロオさん……お帰りなふぁい。会いたかったでふぁ~~」


 あぁ、美少女というのはアクビする姿ですら天使の如く尊い。

 良いんですよ。そんなに申し訳なさそうな顔をしなくても。

 子供たちがオネムの時間に召喚させた僕が悪いんですから。


 しかし、この凍えるような寒さよ。

 どうやらまた時差ガチャが深夜に当たっちゃったみたいですね。

 とにかく、スキル回復Sを使って子種(魔力)をチャージしましょう。


「リカバリー」続けて「ステータスオープン」


天篠兵露於(アマシノ ヘイロオ) レベル3

体力33/33 

気力24/24 

魔力486/486 

精力5/5 

栄養24 /24

SP13/15 

功績値21/36

<スキル> フラグ破壊 回復S 治癒A 如意棒

<ジョブ> 行商人 竿師 闇医者


 よーしよしよしっ。

 計画通り、魔力がフルチャージされました。

 これで、深夜に召喚されても寒さに震えることがなくなりますね。

 さて、子供たちを早く寝かせてあげないと。


「ミュウちゃん、僕も会いたかったよ。セーラさんたちは外で待ってるのかな?」


「ううん、今日は冒険者のエドガーさんたちが来てくれたから」


 あ、そうでしたね。

 男爵家のお抱え商人マルテが僕に護衛を付けてくれてたんだった。

 

「そうなんだ。待たせたら悪いから行こうか。ベルちゃんを起こしてくれる」


 ミュウちゃんはニッコリ笑って返事をすると親友を叩き起こしてくれました。


「………ハッ、そうだ! チョコパンとラムネ獲ったどーーーっ!!」


 覚醒したベルちゃんはいつもの平常運転で、何故だか安心しました。

 きっと、大人には君みたいな存在が必要な時があったりするんだよ。



「あれっ、明るいじゃないか……?」


 召喚の空き家から外に出てみたら、まったく暗くなくて驚いた。

 深夜じゃなくて、もう明け方だったんですね。


「よっ、エロオ君、おはようさん」


「あ、エドガーさん、ビアンカさんもおはようございます」


 なるほど、夜じゃないからセーラさんも冒険者に任せたんですね。

 眠そうにしてるビアンカには悪かったけど、これも仕事と割り切って下さい。

 ミュウちゃんに、お店に出るのは昼からで良いからもう一度寝るんだよと言い聞かせて帰らせ、僕たちも屋敷へと向かいました。

 道中、エドガーから僕の希望通り今日(土曜)マルテが来ると伝えられる。

 これまた計画通りで幸先良しと、リヤカーを引く僕の足も軽くなるのでした。




「お待ちしておりましたわ、エロオさん」


 いつもならまだ寝てる時間なのに、キッチリと身支度を整えたセーラさんが執務室で迎えてくれました。

 いつもならソファーに押し倒して中出ししてるところですが、さすがにこの時間帯では気が引けますし、後ろに護衛の二人もいますので我慢です。

 とりいそぎ、仕入れてきた商品の報告や献上だけしておきました。


 エドガーとビアンカも誘って朝食を共にした後、その護衛コンビとキャシー、マルゴの5人でエロオ雑貨店へ向かう。ちなみに、ベルちゃんは二度寝です。

 今日もバイトに来ていたザックを加えて、日本で仕入れてきた商品の品出し&倉庫収納をしながら朝一の客をさばいていきました。


「エロオ君、子種を所望する女性が二人来ているが通してもいいか?」


 営業開始から2時間ほどで予約を入れていた種付けのお客さんが見えました。

 あらかた仕事が片付いたところなんでちょうどいいですね。


「はい、直ぐに通してあげて下さい」


 ボディチェックは君に任せるよと軽口を叩いてから、銀髪を短く刈り込んだ剣士は二人の女性を店内に招き入れると、店頭のテーブルに戻って村民たちとトランプを再開した。同じく銀髪を縦ロールにしたビアンカも一緒だ。


「エロオさん、今日も宜しくお願い致しますわね」


 アラフォーの女性はそう言いながら既に瞳を潤ませて紅潮していました。

 これが二度目の種付けなので、僕の顔を見た途端に前回の絶頂体験を思い出し、パブロフの犬の如く触れられる前に肉壺を濡らしているのでしょう。

 僕は熟女二人の腰に手を回して二階のヤリ部屋へエスコートしました。



「エロオさぁん、私この日この時が待ちきれませんでしたぁぁ~ん」


 アラフォー熟女を魔力特盛精子の一番搾りでアッサリ沈黙させると、三十代半ばの未亡人が熟れた肉体を擦りつけながら甘えた声で迫ってきました。

 この人も二度目なので完全に愚息と子種(魔力)の虜になってますね。


「お待たせしました、ロリタさん」


 フェロモン出まくりの熟女なのにロリータとはこれいかに。


「そんな他人行儀な呼び方はイヤ。ロリタって呼んでぇ。お願ぁぁ~い」


 いや、完全に他人ですから。

 でも嫌いじゃない!

 そのブラジル人顔負けの引き締まったデカ尻は嫌いじゃないですよぉぉぉ。

 という訳で、この未亡人は巨尻枠としてキープしましょう。


「分かったよ、ロリタ。さあ、肉棒の上に乗って自分で動いてごらん」


 待ってましたと右手でくぱぁして左手を愚息に添え跨がろうとしたロリタでしたが、僕が止めたのでメチャクチャ恨めしそうな顔をしてます。


「そうじゃない。前向きじゃなくて後ろ向きで跨るんだ」


 そうしないと、その巨尻、いや爆尻を鑑賞できませんからね。

 ロリタ自身はそのデカ尻がコンプレックスのようで躊躇していましたが、目の前でそそり立つ肉棒の誘惑には勝てず僕の指示通りにしてくれました。


 仰向けに寝る僕の目の前で引き締まった巨大な尻が上下に激しく弾む。

 この光景にはもの凄く興奮しました。

 これまでずっと巨乳派だったので知りませんでしたが、巨尻ってこんなに良いものだったんですねえ。また新たな属性が芽生えてしまいましたよ。


 お陰ですぐに快感が極まり、2発目を中へどっぴゅんしました。

 レベルアップで魔力値も上がっていたので、二番搾りでもロリタは魔力酔いでフラフラになって動けない。仕方ないので僕が下から突き上げます。

 そのまま3発目を中出しすると爆尻未亡人は失神してしまいました。


 しかし、レベルアップで精力値が5になった僕は、5回射精しないと愚息が萎えない体になってしまってます。

 申し訳ないですけど、マグロ状態の肢体だけ使わせてもらいますね。

 先に気絶したアラフォー熟女マノンの巨乳に挟んで4発目を、尻だけ野獣ロリタのデカ尻に挟んで5発目を出させて頂きました。




「あぁぁぁぁ、エロオ殿! 会いたかったですぞーーーっ!」


 種付けをしたマノンとロリタが大満足で帰って行き、皆でお昼を食べて午後からの営業を開始して30分が経った頃、恰幅の良い中年男が騒がしく登場。

 予定通りにやって来た男爵家お抱え商人のマルテです。


「この店をオープンした3月17日以来ですから、12日ぶりですね、マルテさん」


「ほっほぅ、さすがエロオ殿、暗算も達者でございますなぁ」


 え、こんなんで感心された。

 お世辞かもしれないけど、この異世界住人の算数力は意外と低いのかも。


「長旅でお疲れでしょうから、宿屋で少し休まれますか?」


「いや、もう待てません。今すぐ商談を始めさせて頂きたいですぞ!」


 うーん、エドガーも言ってたけど、王族や貴族たちからの突き上げが相当キツイみたいですね。一刻も早くガラスペンを仕入れたいと顔に書いてあります。

 セシルさんも貴族とはいえランクの低い男爵家だから、上位の貴族や王家から催促されたら忖度するしかないんでしょうねえ。


「分かりました。それでは二階の応接間へご案内します」


 マルテはまた大袈裟に礼を言うと、護衛の兵士に命じて幌馬車から宝箱を運ばせた。しかし、今回は完全武装の兵士が18人ですか。

 前回以上の大金という他に、ガラスペンを狙う輩が今現在は僕以上にマルテをターゲットにしてるってことですよ。

 僕の存在はまだほとんど知られてないそうですから。


「丁度良いタイミングだったみたいだね」


 おおっ、待ってましたよ僕の守護神様!

 計ったように女戦士のエマさんが登場してくれました。

 この店は僕のホームのはずなのに、周りがマルテさんの関係者ばかりになってアウェー状態で心細かったんです。

 僕は背中を褐色の大女に守られながら階段を登って応接間に入りました。



「今回仕入れて来たガラスペンは38本です────」


 応接間のソファーに座り、アタッシュケースから横長の箱を3つ取り出してテーブルに置きながら交渉を開始しました。

 箱が3つという意味を高速回転で思考するマルテは知らず喉が渇いて、グラスに注がれた午後ティーを口にしゴクリと飲み干す。


「2本は領主のセーラさんに献上しましたので、残り36本となります」


「前回よりかなり多いですが、それでも36本ですか………」


「物が物だけにこれが精一杯でした────」


 嘘ですけどね。

 希少品というのは、数が少ないからこそ、希少品たり得るんですよ。

 いきなり100本や1000本も市場に出回ったら、あっという間に値崩れしちゃうじゃないですか。それは悪手というものでしょ。


「その代わり、前回と同じ物の他に、グレードが高い物も仕入れてきましたよ」


 前回と同じ1000円台のガラスペンが入った箱を開けてから、2000円台の品が入っている2つ目の箱をゆっくりと開けてマルテの前に置きました。


「むほほほほほっ、これもまた素晴らしいですな! 以前の品と比べて明らかにデザインのテイストが変わっております。それに色も緑で最高ですぞ!」


 それは日本製で和テイストになってますからね。

 竹をイメージした節のあるフォルムと透き通った翠色が美しい逸品ですよ。

 それにこの異世界では、緑が至高の色とされてますから、このガラスペンはかなりポイント高いはずです。


「気に入って頂けたようですね。そして、さらにもう一段グレードの高い品がこちらになります。じっくりと鑑賞して下さい」


 最後の3つ目の箱を開けてズイッとマルテの方へ差し出す。


「おっほぉぉぉおおおおお! 凄いっ、凄いですぞおっ! これはもう完全に前回の品を超えてます。技巧の美しさだけでなく繊細な華麗さまで上乗せされているではないですか! 間違いなくこれまでで最良の絶品です!」


 そうでしょう、そうでしょう。

 それは、おフランス製ですからね。

 デザインもフォルムもお洒落そのものでセーラさんも大歓喜してましたよ。

 値段も4000円以上する高級品です。庶民の僕には。


「どうやら商品の方にはご不満がないようですので、買取本数と価格交渉に移らせて頂きます。前回と同じ品が18本、グレードが一つ高い品が12本、現時点で最高グレードの品が6本となっております。そちらのご要望は?」


「エロオ殿ぉ、要望なんて決まっているではないですかぁぁぁ────全てを! ガラスペンはその全てを私に買い取らせて頂きたい!」


「またマルテさんの独占ですか………分かりました。今回も全てお譲りしましょう。ロカトールの件で骨を折って下さいましたからね。それに、僕の身を案じて冒険者を二人も護衛に付けてくれましたし」


 ま、この冒険者については他にも思惑があるんでしょうけどね。

 僕の後ろにエマさんと並んで立っているエドガーとビアンカをチラ見したら、マルテとアイコンタクトしてうなずき合ってました。


 ────護衛でありスパイでもあるってところかな。

 

 考え過ぎかもしれませんが、信用し過ぎないようにしないとダメですね。

 

 今回も貴重なガラスペンを独占できることになり、感極まったマルテから怒涛のお礼を浴びせられました。その後の価格交渉もすんなりと終わって、この過疎領地からすれば目が飛び出すほどの大金をゲット。超ウハウハです。


 このガラスペンの取引が終わったところで、とりあえず今日の商談はお開きとなり、領主の娘キャシーの案内でマルテたちは宿屋へ向かいました。




「エロオーーー! チラシ配ってきたー! 村中に宣伝してきたよー!」


 マルテたちがエロオ雑貨店を去って1時間が過ぎた頃のことです。

 遠くから僕を呼ぶ声がすると思ったら、あっという間にベルちゃんが目の前まで駆けて来ました。相変わらずウサイン・ボルトのような速さで草生えますよ。


「ベルちゃん、お疲れ様。それで、村のみんなは来てくれそうかな?」


「うん! みんな絶対に行くってさ!」


「それは良かった。ベルちゃんが走り回ってくれたお陰だね。ありがとう」


「ン―フーフー、ボクも店員だからこのぐらい当たり前だよ」


「頑張ったご褒美をあげよう。応接間のクーラーボックスにラムネと紅茶が入ってるから、好きなの飲んできていいよ」


「やった!」


 元気娘は疲労なんて知らない生物のように階段を駆け上がって行きます。

 カウンターの中にいる妊婦メイドと目を合わせて、ホントあの子はと笑い合いました。急に愛しさが沸き上がったので僕もカウンターに入ってマルゴに寄り添い、しっとりと柔らかいお尻をモミモミします。


 すると、何処からか現れたキャシーが物欲しそうに寄って来たので、両手に花の体勢で爆乳婚約者のお尻も揉んであげました。

 そんなまったりとした時を過ごしていたら、ベルちゃんに置いていかれたミュウちゃんも店に帰って来たので、応接間でご褒美を飲むように言います。


 ミュウちゃんは、明日はみんなが来てくれそうですと報告して二階に上がる。


 よしっ、明日のイベントも成功させて領民の心を鷲掴みにするぞー!おー!

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