第20話 美少女に大好きって言われました
「……あんなことを言って、本当に大丈夫なんですか………?」
小麦農家に別れを告げて、村の畑の空き状態を見て回っていると、婚約者のキャシーが心配そうに声をかけてきました。
つい先ほど、この村の農業を何とかしてみせますと大言壮語しましたからね。
次代の領主でもある彼女にすれば、気が気じゃないというところでしょう。
「エロオお兄さんには、きっと何か考えがあるんですよね?」
キャシーと違ってミュウちゃんは僕のことを信頼しているみたいだ。
不安など微塵も感じさせない晴れやかな表情で問いかけてきました。
「もちろんだよ。この使われてない農地を上手く活用するつもりなんだ」
そう言いながら、目の前に広がる手つかずの大地を改めて眺める。
ベルちゃんが走り回る姿が微笑ましくて思わずホッコリさせられました。
「……実際のところ、何をするつもりなんですか?」
「私も知りたいです。一体どんなアイデアなのかとっても気になるもの」
「小麦をやめて別の農産物、トウモロコシを作るんですよ」
「……トーモロコシ……って何ですか?」
「私も聞いたことないです。ジャガイモや玉ねぎの仲間かしら」
「野菜ではなくて、小麦と同じ穀物なんだ」
「え、じゃあウチの水車小屋で挽くことができるの?」
さすがミュウちゃんは賢い。
穀物と聞いて、すぐに家業の助けになると察するなんて感心するよ。
「そうだよ。ジャンとザックには頑張ってもらわないとね」
「うわぁ、きっとみんな喜ぶわ。ありがとうエロオお兄さん!」
「いいんだよ。ミュウちゃんにはいつも手伝ってもらってるんだから」
「私、これからも一杯、エロオお兄さんのお手伝いをしますね」
邪気の無い眩しい笑顔が可憐なミュウちゃんに癒されました。
聡明で可愛くて優しいなんて、ホントずっと一緒にいてほしい逸材です。
これは今の内に青田買いしておくべきしょう。絶対に。
「是非お願いするよ。実はこの村でお店を出す予定なんだけど、ミュウちゃんにも手伝ってほしいなって思ってたんだ」
「嬉しい! お父さんたちだけじゃなくて、私にもお仕事を紹介してくれるなんて………エロオお兄さん、大好き!」
青髪の美少女が僕の左腕を抱き締めるように密着してきました。
あぁ、僕も大好きですよベルちゃん。
年が近ければ、恋していたでしょうね。きっと。
もちろん、言葉にはしませんでしたが、僕の態度と表情で想いは伝わったようです。ベルちゃんと接する左腕にギュッと力と熱が加えられましたから。
「………私もお手伝いします…」
今度は僕の右腕にキャシーがおずおずと腕を回してきました。
おやおやおや、もしかしてこれ、ヤキモチを焼いてるんじゃないですか。
エッチの最中に逃げられてから、キャシーとの間に壁ができてしまい、僕から一方的に迫ってばかりでしたけど、この様子なら脈はありますよね。
ずっと受け身だった奥手の処女が、自分から動いてくれたんですから。
「気持ちは嬉しいけど、キャシーに店を手伝ってもらうことはできないよ」
まさかの拒否にショックを受けた婚約者はしおれて僕の腕を離した。
「だって、君がいたら昼間から興奮しちゃって仕事にならないからね」
解放された右腕をキャシーの後ろに回し、ミニスカの中に手を差し込んでパンツ越しに撫でたり揉んだりと、柔らかくて張りのあるお尻を堪能しました。
空気の読めるミュウちゃんが左腕を解放してくれたので、キャシーを正面から抱き締めてベロチューを始めると、彼女も舌を搦めてくるじゃないですか。
キャシーの初めての積極的な行為に感動し、夢中になってキスを続けました。
「エロオ見て見て~、アオネズミつかまえたよ!」
「駄目よベルちゃん、いま良いところなんだから」
おっと、キャシーの舌を貪るのに熱中し過ぎて、またもキッズたちがいたのをすっかり忘れてしまいました。
またまた茹でダコ状態の婚約者の体をゆっくりと離してから、ベルちゃんの方を見ると、野ネズミの尻尾が右手に握られています。
召喚された空き家で噛んできたネズミと同じやつみたいですね。
まだ生きてキーキーと鳴いている野ネズミに指を出してみました。
ネズミは指を避けようとするだけで、噛もうとしません。
やはり、僕の体に魔力がある時は大丈夫のようです。
ただ、今日はもうセックスできなくなりました。
午前中のセーラさんとの肉体交渉で、如意棒と回復Sを3セットやりました。
これでスキルポイント6を使い切ってしまったのです。
最後の回復Sの効果で今は魔力がありますが、次はもう回復できません。
子種の魔力が無い状態で夜を迎えると、凍死してしまう可能性があるのです。
スキルポイントが復活する明日まではエッチ厳禁となりました。
午前中に使い切るなっていう話ですが、功績値を得る方法を探るために、セーラさんと3回セックスする必要があったのです。
功績値が1になった時と同じ条件を再現して検証するためです。
しかし、その後にステータスを確認しても、ポイントは増えてませんでした。
ますます謎は深まるばかり………ふぅ、次は何を試せばいいんですかねえ。
「まずは資金を得るために、ガラス玉の一部を売却したいのですが」
農地の見学が終わった頃に夕陽が差してきたので、僕たちはミュウちゃんを家に送ってから屋敷へ帰りました。
皆で夕飯を食べた後、セーラさんと執務室に行き、見学した村の状況について率直な感想を述べてから、最初に着手すべきことを提案したところです。
「町を視察されたので、もうお察しでしょうけど、当家には貴方の扱う商品を買い上げる資金はありませんの……」
沈痛な面持ちで唇を噛むセーラさんは、何というか絵になって素敵でした。
でも、女領主の精神状態に良くないですから、安心させてあげましょう。
「それは承知しています。ですから、モルザーク市の有力者と繋いでもらえないでしょうか。あとは私の方で売り込みますから」
「それは、モルザークで商いを始めるということですか?」
「最初だけですよ。まず僕が扱う希少品を知ってもらわないと始まりません。そうすれば、あとは売りに行かなくても向こうから僕のところへ買いにきます。この町に構える僕の店は繁盛し、領主様も潤うでしょう。さらに言えば、市と町を繋ぐ道を安全に通るために、モルザーク側が整備してくれるかもしれませんよ」
「そういうことでしたら、もちろんご協力させて戴きますわ!」
僕に逃げられるという不安が払拭されたうえに、沈みかけた領地が救われる未来がハッキリと浮かんだセーラさんは、パッと顔を輝かせました。美しいです。
「ありがとうございます。しかし、まず僕たちがモルザークへ行く時の安全確保はどうされるつもりなのでしょうか?」
「私がおりますし、戦える者を何人か護衛として同行させますので、安心して戴いて大丈夫ですわ。貴方は必ず私が護りますから」
そう言って少し頬を染める美魔女にときめきました。
僕の子種の魔力がたっぷりと注入されてますので、今日もプラチナブロンドがキラキラと輝き、お肌も10代の少女のようにツヤツヤしています。
思わずソファーから立ち上がって移動し、セーラさんの隣に座りました。
「頼りにしていますよ。道中、ずっと僕のそばにいて下さいね」
左腕で肩を抱き寄せ、右手でスカート越しに太ももを撫で回しました。
「ええ、決して離れませんわぁ………んんッ」
「出発はいつ頃になるでしょうか。早ければ早いほど良いのですが」
ロングスカートをたくし上げて右手を侵入させ首筋にキスをしました。
「ハァハァ…明日話をつけます…明後日には立てますわ……アッハァ~ン」
女の部分を隠さなくなってきたセーラさんに興奮度が高まった僕は、渾身のベロチューと愛撫で一気に絶頂させてあげました。
危うく最後までやってしまいそうになりましたが、まだ凍死したくないので堪えましたよ。今後、スキルは計画的に使わないとダメですね。
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