架空空間

れお

謎の女

「まって!」


「ねぇ、なんで……なんでなの?」


『うざってーな。お前……頭おかしいんだよ』


「え……?」


『毎日毎日、うるせーし。ほかの女といると怒ってくるのなんなんだよ。』


「だ、だって私…あっくんの彼女でしょ……?」


『はぁ……?何言ってんだよ。』










"俺たち付き合ってねーだろ"














俺は早苗 綾人 (さなえ あやと)


自分で言うのもなんだが、俺は結構モテる。だからこそ、面倒事も多い。


勝手に付き合ってたり、被害妄想されたり、ストーカー……って感じで色々と大変なことが多い。

ついさっきも、そのひとつが起きた。



「あっくん…違うよ、わ、私達付き合ってるじゃん」


『付き合ってねぇって、やめろよ……そういうの。違う女の子達にも迷惑だ』


「どういうことよ!!付き合ってくれるって……っ」


『それはお前が、ショッピングにいきたいって言うから、そのデートに付き合ってあげるって意味だよ。 それぐらい分かるだろ』


「ふざけないで! 私…どれだけあっくんのことが好きだと……」


階段に響く女の泣き声。

こういうのにも慣れてしまった。


ん……?

この女……後ろになにか隠してる?


『!?』


この女…ナイフ持ってやがる…


「あっくん……あっくん……♡」


「私、あっくんのこと……好きだよ♡」


『おいおい……まじかよ……』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る