第26話
「んぅ……」
邪法によって生き返ったアレナの瞳がゆっくりと開かれる。
生命活動は問題なく行われているようだった。
「……マキナ?はっ!?あの怪物はどうなってん!?」
地面に倒れているマキナが勢いよく自分の体を持ち上げ、言葉を話す。
「とりあえずは倒したから。安心してくれていいよ」
「そ、そうか……せやったら良かった……てぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!?」
僕の言葉に安堵したアレナは……自分の横にあった巨大な繭を見て大きな驚愕の声をあげる。
「なんや!?これ!?」
「……あぁ、レミアだったものだよ」
僕はアレナにそう話す。
「だ、だった……?え?死んだん?」
僕の言葉を聞いて、レミアは驚きの声を上げる。
「ごめん。言い方が悪かったわ。死んでないよ。……というか、死んだん?ってノリが軽いな」
レミアはアレナが殺されたことに怒って勇者に覚醒したんだけど……。
「死んでへんん?……じゃ、ほな、こら一体どういう状況なん?」
「さ、さぁ……?僕もわからないかな。なんかいきなりレミアの体を光が貫いて、なんか繭に包むられていたよ」
「どういうこと?」
「それがわかったら苦労しないよね」
「確かにそれもそうやな。……ほんまに不思議や。ちゅうか、これ。どないすんの……?」
「ど、どうする……?流石にここに起きっぱってわけにもいかないと思うけど」
僕は無人となった学園を見渡す。こんな事態を引き起こしたところにこんな異物が置いてあったら不審物扱いされてしまうだろう。
「う、うちにでも運ぶ……?」
「……そうしようか」
僕とアレナはこのレイアだった繭を自分たちの家に運ぶことに決めたのだった。
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